「――指令は以上だ。なお、このメッセージは5秒後に自動的に消滅する」――“スパイ映画あるある”のひとつ、主人公にメッセージを伝えた後、機密を守るために自爆するハイテクガジェットが、かなり現実味を帯びてきました。
DARPA(米国防高等研究計画局)から資金提供を受けたゼロックス社の研究部門・Xerox PARCは、自爆信号を受信すると粉々に砕け散る自己破壊型チップを開発しました。あまりの見事な砕け散りっぷりに思わず「ワオ!」とつぶやいてしまうこと間違いなしの動画がこちら。
【動画】Xerox PARC’s self-destructing chip explodes on comand
「パキッ」という音を立てて一瞬で砕け散るガラス基板。あまりにも粉々すぎて、これでは修復はまず不可能。電子回路のプリントされたゴリラガラス基板が自爆信号(ここではレーザー光線)を受信すると、ガラスが急激に加熱されて粉砕する仕組みだそうです。
DARPAはこの自己破壊チップを、敵の手に渡ったらヤバいドローンなどに組み込むことを計画しています。そういえば、2011年には米軍の最新鋭ステルス無人偵察機がイランにほぼ無傷のまま鹵獲されたことがあって、米軍の暗号化技術漏洩が疑われていましたね。あれに懲りたアメリカがようやく対策を形にしてきたというところでしょうか。
画像とソース:DARPA公式およびpcworld.comより引用
http://www.darpa.mil/news-events/2015-10-09[リンク]
http://www.pcworld.com/article/2983015/hardware/xerox-parcs-new-chip-will-self-destruct-in-10-seconds.html[リンク]