ここは戦後か? 神戸・路地裏の名店『焼とり・釜めし 次郎』

神戸の掃き溜め、B級スポットといえばここ神戸・新開地。

新開地は焼き鳥屋の激戦区ですが、その中でも特に美味しいこちらのお店。

昭和44年創業の新開地・路地裏の名店、『焼きとり・釜めし 次郎』。

味もお店の空気もすべてが筆者好みで何度も通っています。

神戸・新開地は昭和4年から昭和51年にかけて、映画館や大衆演劇場が立ち並ぶ演芸娯楽の殿堂でした。

震災の影響もあり、現在は寂れていてパチンコ屋通りと化しており、人通りも少なく閑散としています。

その中でも戦後にタイムスリップしたかのような風情の路地、松竹小路。

松竹小路は昭和51年まで存在した神戸松竹座からついた名前。

ご覧の通り、まるで戦後を思わせるパンチの効いたビジュアルの路地裏にひっそりと存在する『次郎』。

筆者はグルメサイトのランキングを見て友人を誘い、女同士で初来店しました。

家感半端ねえ!!!!

場末のスナックのような店構えで非常に入りにくいんですけど。

友人 「ええ~…ねえここ家みたいだけどマジで入るの…」
筆者 「いやいや、もう予約してんだからせっかくだし入るよ!」

一見入りにくいが店内に入ってしまうと、居心地が良さそうな雰囲気がしてホッとした筆者。

どうやら女性だけでお店をされているので、わざと入りにくい店構えにしたそうです。

食に硬派な店主が切り盛りする店は、客層も良い。

女将さんは何度通っても媚びず、それでいて無愛想ではない絶妙な感じ。

カウンターのみのお店ではありがちなお客さん同士の交流も特にないが人見知りな筆者にはそれが心地よい…。

そう、それはまるで熟年夫婦のよう……(?)

タレはニンニクダレで非常に食欲をそそりビールもすすみます。

塩も新鮮な素材の味が際立ちどちらも最高。

もう何度も次郎へは訪れましたが毎回頼むのがハツやキモやモツ。

ここに来たらとにかく新鮮なのであえて臓物を攻めるべし!

見るからに美味しそうですが、口に入れるとプリンプリンのトロントロン。

仕入先が良いのか、ここの鳥は本当に新鮮で何を頼んでも美味しい。

1串のボリュームも写真の通り、ケチケチしておらず立派なもの。

ハツも柔らかくて美味しいこと……こちらも口いっぱいに広がる肉汁と、ニンニクダレとプリプリした食感がたまらない。

す・・・・き・・・・♡ 

思わず誰もがそうつぶやいてしまうのです。

なにせ友人が美味しくて食べ過ぎてしまうほど。

メニューにはありませんが、鳥刺しも臭みが無く甘くて最高に美味しい。

キラキラした輝きが新鮮さを示している。

そして看板にも掲げている通りシメは次郎自慢の釜めし。

こちらはメニューの種類も多いのですが、筆者のおすすめは釜めしの『田舎』。

スタンダードな具の釜めしも美味しいのですが、田舎はじゃがいもや牛肉が入っている珍しいもの。

この組み合わせが最高にマッチしていて美味しい!

肉のジューシーさとじゃがいもの甘み、おこげ、全てがたまらない。

困ったことに釜めしだけでなく雑炊も最高に美味しい。

焼き鳥屋らしく、プリプリな鳥を贅沢に使用したこちらの雑炊は柚子が沢山入っていて上品な味。

シメでどちらを頼むか、毎回悩んでしまいます。

メインの焼き鳥・釜めしだけでなく、サイドメニューも美味しい次郎。

野菜も素材が良く言うことなし。

食レポの苦手な筆者だが、大好きなお店なので文書にも自然とほとばしる愛と情熱が…。

正直誰にも教えたくない名店『次郎』でした。

『焼とり・釜めし 次郎』

住所:神戸市兵庫区新開地1-2-6
電話:078-575-6457
営業時間:18:00〜23:00
定休日:火曜日

※写真は全て筆者撮影画像

kurikko

趣味はカメラ、観劇、プロレス、昭和レトロ雑貨収集、脱力系ディープスポット 立ち呑み、特撮、お笑いなど。