Swiss bank UBSが、バンキング用仮想通貨を造幣する。

  by iikura  Tags :  

 Swiss bank UBSは、銀行や金融機関により、使用されることが期待される、プロトタイプの仮想通貨を造幣している。 2015年9月3日

 By Anna Irrera、WSJ

 スイスのチューリッヒに本社がある、Swiss bank UBS銀行は、金融機関により、使用されることが期待されている、プロトタイプの仮想通貨を造幣し、金融市場の取引で利用できるようにする。

 Swiss bank UBSが提案した、仮想通貨は、流通を管理する事業主体や国家もなく、中央銀行のようなものも存在しない、ビットコインとは異なり、実世界の通貨と中央銀行の口座にリンクされている。

 このSwiss bank USBの仮想通貨は、ビットコインを流通させている、分散オンライン公開取引台帳に似た、ブロックチェーン技術上に構築された、金融機関プラットフォームでの取引を促すために使用される。

 例えば、Swiss bank USBは、証券を発行するために、独自のブロックチェーン・ベースのプラットフォームを持っており、他の銀行は、ブロックチェーン・ベースの株取引プラットフォームを持っているが、どちらの銀行も、同じ仮想通貨を使用するだろう。

 ブロックチェーンといった、分散オンライン公開取引台帳は、中央造幣局ではなく、インターネット上のコンピュータのネットワークにより照合され、資産を所有できるようにする。

 分散オンライン公開取引台帳の最初の使用は、マネーロンダリングやオンライン・ドラッグ市場にリンクされた、ビットコインを採掘することであった。

 分散オンライン公開取引台帳の使用で、世界に、正統のビジネスを増やし、金融サービスのスタートアップの数が増えた。

 過去の1年半に、ブロックチェーンは、株や証券の取引会社といった、実世界の金融機関との取引を行う方法を提供している、主な金融機関の注目を集めた。

 仮想通貨は、Swiss bank UBSが、金融取引のクリアリングを可能にする、ブロックチェーン・ベースのソフトウェアを開発するスタートアップである、ロンドンを拠点とする、Clearmaticsと提携して開発された。

 Swiss bank UBSの役員は、同行が、資産マネージャや規制者を含む、他の市場参入者と協調したいが、仮想通貨を発行する計画はないという。

 Swiss bank UBSのe-コマースのディレクター、Hyder Jaffrey氏は、同行が、仮想通貨に関連して、パートナーを獲得しようとしているが、具体的なパートナーについて、特にコメントしていない。

 Swiss bank UBSや他の金融機関は、ブロックチェーン技術を、広く採用すべきであると信じていることが分かった。

 Swiss bank UBSは、金融機関が、ブロックチェーン技術を使用して、2~3日ではなく、数秒で、取引に決着をつけられるようになるだろうと述べた。

 Swiss bank UBSは、ブロックチェーン技術が、仮想通貨の流通のリスクを低減させ、運用コストを低減させ、金融サービス・グループ間の取引の効果を増大させると信じている。

 Oliver Wymanコンサルタントによると、仮想通貨の取引プロセスを管理し、クリアリングするためのコストは、世界で、1年間に、650億ドルから800億ドルになるという。

 スペインの銀行、Santanderのベンチャー会社との共同調査では、ブロックチェーン技術が、国境を越えた決済、証券取引、および、規制コンプライアンスにおける、銀行の基盤コストを、2022年までに、200億ドル低減できると見積もっている。

 銀行は、オリジナルの、オープンソースのビットコインのブロックチェーンのプラットフォームを構築しがちではないが、しかし、殆どは、自分たちのブロックチェーンを、メンバーに特別な許可で構築しがちである。

 ブロックチェーン会社に投資する、ロンドン・ベースのベンチャー・キャピタル、Mosaic Venturesの共同設立者のToby Coppel氏によると、ビットコインのブロックチェーンは、最も実証された、分散オンライン公開取引台帳システムとして残るという。

 また、Toby Coppel氏は、新たなプライベートのブロックチェーンで実現される、分散オンライン公開取引台帳システムの暗号技術の強さには疑問があると述べた。

 Bitcoin Foundationのディレクタ、Jon Matonis氏は、Swiss bank UBSのプロジェクトが、同行に期待されている、コストの利益を実現できないだろうと述べた。

 Jon Matonis氏によると、ビットコインのネットワーク効果の利点はなく、中央決済ネットワークに、極めて似てきたという。

 まだ、コンセプトの段階にある、UBSイニシアティブは、Swiss bank UBSの新たなロンドン・ベースの暗号通貨(cryptocurrency)研究所により、導かれている。

 Swiss bank UBSの暗号通貨研究所の所長、Alex Batlin氏と、同行のチーフ情報オフィサー、Oliver Bussmann氏は、暗号通貨が、主流の金融市場における、ブロックチェーン・ベースのプラットフォームの広範囲な採用における、最初のビルディング・ブロックになり得るだろうと述べた。

 株式取引所、NasdaqやCME Group、スペインの銀行Santander、および、ドイツの銀行Deutsche Bankを含む、他の金融機関も、主流の金融市場における、ブロックチェーンの使用を模索している。

IT関連のプレスリリースや記事を抄訳し、ブログで提供しています。

ウェブサイト: http://iikurakoichi.cocolog-nifty.com/blog/