米国で、エレクトロニクス製品の家電量販店の売上が減少している、理由の1つは、オンライン通販サイトや大手の量販店が、Best BuyやRadio Shackといった、従来のエレクトロニクスの家電量販店から、売上を奪っているからである。 2015年8月13日
By Eric Morath、WSJ
Commerce Departmentによると、エレクトロニクス製品の家電量販店の売上が減少している、理由の1つは、オンライン販売サイトや大手の量販店が、Best BuyやRadio Shackといった、従来のエレクトロニクス製品の家電量販店から、売上を奪っているからであるという。
他の理由には、エレクトロニクス製品の価格が、ドル高や、ベンダ間の競争の激化で、さらに安くなってきたこともある。
2015年7月に、米国の消費者は、車から、キャンピング用品まで、あらゆる製品を販売している量販店で、より多くの買い物をしていたが、エレクトロニクス製品の家電量販店では、それ程、買い物をしていなかった。
1)米国のエレクトロニクス製品の平均価格と、消費者向け製品の総合的な価格の増加率、2010年6月~2015年6月
時期 消費者向け製品の エレクトロニクス製品
平均価格の増加率 の平均価格の増加率
2010年6月 -0.8% -7.8%
2011年6月 1.5% -6.2%
2012年6月 2.7% -6.8%
2013年6月 1.7% -6.8%
2014年6月 1.8% -5.7%
2015年6月 0.2% -6.0%
ソース:Commerce Department
Commerce Departmentの小売レポートによると、2015年7月に、エレクトロニクス製品の小売店の売上は、前年同期から、2.5%減少したという。
インフレに合わせて調節された、米国の経済は、あまり悪い結果にはならなかったが、2015年6月に、エレクトロニクス製品の小売店で販売された製品の平均価格は、前年同期から6%低下した。
事実、2009年半ばに、景気が後退して以来、エレクトロニクス製品の小売店で販売された製品の平均価格は、6年間で、33%も低下した。
Commerce Departmentの製品の価格の追跡調査によると、エレクトロニクス分野の製品の平均価格は、最も低下率が大きかったという。
個人消費費用物価指数の測定によると、米国における、2015年6月の、全体的な消費者向け製品の価格は、6年前から、約10%上昇している。
これに対し、米国において、より安くなった、エレクトロニクス製品が、非常に増えた理由は、主に、スマートフォン、タブレット、大画面の液晶TVといった、情報家電製品の市場が、飽和してきており、多くのベンダの製品の性能、品質、機能、価格などの競争が、激しくなってきていることも要因である。
より安くなった、エレクトロニクス製品が、非常に多くなった理由には、技術が成熟し、スマートフォンや液晶TVなどの情報家電の世界のベンダが、生産技術を向上させ、労働賃金の安い国へのメーカに生産を委託したりしていることもある。
より革新的な製品やハイエンド・モデルは、より高い販売価格を維持する傾向がある。
多くのエレクトロニクス製品は、米国以外の国、韓国、中国、および、日本などで生産されている。
世界の通貨よりも、米国ドルが強くなっているので、米国の消費者は、米国外で生産された、エレクトロニクス製品を、より安い価格で購入できるようになった。