Gartnerは、IoTが、新たなタイプのソフトウェア・ベンダを創出しているという。

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 Gartnerによると、「モノのインターネット(IoT)」は、新たなタイプのソフトウェア・ベンダを創出しているという。 ’15年7月28日

 Gartnerによると、「モノのインターネット(IoT)」は、モノのメーカを、「ライセンスと資格管理(LEM:Licensing and Entitlement Management)ソリューションを必要とする、新たなタイプのソフトウェア・ベンダに変えるという。

 デバイスのハードウェアから、デバイスで実行するソフトウェアへ、製品の価値を、シフトさせる、適切なライセンシング戦略を適合することにより、製品を製造するメーカは、収益の可能性を最大にすることができる。

 問題は、多くの「モノ」のメーカが、「モノのインターネット(IoT)」時代に即した、ライセンス管理された、組み込みソフトウェアやアプリケーションを含む、スマート・システム製品にシフトせず、従来のハードウェアだけの製品を適用していることである。

 多くのメーカが、IoT時代に対応した、ハードウェア・デバイスと共に、ソフトウェアでも、売上を上げることのできる、デバイス・メーカやOEM、ソフトウェア・ベンダ、および、クラウド・サービス・プロバイダになってきた。

 例えば、家庭にも、さまざなまセンサーを搭載し、インターネットに接続され、スマート・デバイスが相互に接続し、相互に運用できる、スマート冷蔵庫、スマート電子レンジ、スマートTV、あるいは、スマート・ホームなどのスマート・デバイスが、出現しており、多くのメーカが、ソフトウェアやクラウド・サービスを付加したシステムとして、売上を上げることに取り組んでいる。

 また、メーカは、自分たちのスマート・デバイスが、Wi-Fiなどのネットワーク経由で、インターネットに接続され、他のメーカのスマート・デバイスや、スマートフォンなどのパーソナル・デバイスと相互に接続され、相互に運用されるようにしなければならないので、業界標準のインタフェース仕様に準拠した、ハードウェアやソフトウェアを開発する必要がある。

 メーカは、例えば、Nestの「Works with Nest」仕様に準拠した、スマート・デバイスを開発することで、既存のさまざまな、「Works with Nest」仕様に準拠した、スマート・デバイスと相互に接続し、相互に運用でき、スマートフォンなどで、制御したり、利用したりできるようになる。

 また、スマートTVを提供する、ベンダは、例えば、テレビ番組や映画などのコンテンツを、ビジネスにすることもでき、ライブ放送を、クラウド・ストレージに録画できるようにすれば、クラウド・ストレージ・サービスを、ビジネスにすることもでき、あるいは、TV会議サービスを提供れば、TV会議のクラウド・サービス(SaaS)を、ビジネスにすることもできるようになる。

 Gartnerによると、世界で、250億台のデバイスが、インターネットに接続されており、メーカが、設置されている、各デバイスのソフトウェアから、平均5ドルの売上を収集できるなら、メーカの付加的な売上は、1300億ドルになると見積もっている。

 IoTは、多くのデバイス・メーカの、IoTへのビジネスの移行を促し、異なった製品やソリューションを提供するために、デバイスのソフトウェアを使用できるようにする。

 従来のソフトウェア産業のベンダのように、デバイス・メーカは、アプリケーションに含まれる、知的財産権(IP)を保護し、対価を得る必要がある。

 「ライセンスと資格管理(LEM)」は、デバイス・メーカが、製品に、機能や能力をバンドルできるようになり、柔軟な価格付けとパッケージングを可能にし、検証された、アップグレード・パスを提供でき、新たな収益の流れを創出できるようにする。

図) ライセンスと資格管理(LEM)のライフサイクル

1)柔軟なパッケージングや価格付け、適切なキャンペーンなどで、利益を最適化する。

2)製品の注文者に対し、さまざまな権利を与える。

3)製品を配送し、設置するためのコストを抑え、信頼性を向上させる。

4)顧客が製品を使用するのを、技術的にサポートし、顧客満足度を向上させる。

5)製品のアップグレードや保守のプロセスを単純化し、リニューアル率を向上させる。

 Gartnerの調査によると、デバイス・メーカの殆どは、まだ、IoTで収益を上げるための、商用LEMシステムを実装していないことが分かったという。

 Gartnerによると、これは、デバイス・メーカが、まだ、保護するための、ソフトウェアの知的財産権(IP)を持っていないからだという。

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