今回は初の遠征と言う事で“大阪”に進出してみました。
まあ、遠征と言うよりは99%“食べ歩き”なのですが、脱関東圏って感じで個人的には“いつもの25%増し”(当社比)で頑張る勢いで御座います。
ちなみに今回も自腹で取材なので基本的には「自分の食べたい物を食べる」って方向でよろしいかと存じます。
なので、みなさんが大阪と聞いて期待している“たこ焼き”とか、定番の“お好み焼き”は少な目なので御了承下さい。
「そば屋のカツ丼は美味い!」
こちらの写真は東京都の八王子市にある東の横綱『長岡屋』の『上カツ丼大盛り』で御座います。
その圧倒的なボリュームと美味さから、蕎麦屋であるにも関わらず、客の大半は“丼もの”をオーダーする不思議な店です。
日頃からトンカツを愛し、数多くのカツ丼を食べて来た筆者ですが、とりあえず出た結論として
「カツ丼は蕎麦屋が旨い!」
と、言うのがあります。やはりタレと言うか“つゆ”の美味しさが肝となる“カツ丼”の場合、その道のプロフェッショナルである“蕎麦屋”のアドバンテージは少なくありません。
つまり、美味しいカツ丼が食べたければ、定食屋ではなく美味い蕎麦屋を探せと言う事です。
筆者が仕入れた情報によると大阪、それもミナミ周辺で一番のカツ丼は『そば処 まる栄』と言う蕎麦屋さんらしいとの事。通称、
「浪速のグランドクロス」
と呼ばれる、カツ丼界の“西の横綱”が恵比寿町に存在するとの噂。これは肉眼で確かめる必要があります。
恵比寿町に輝く“正十字星”を目指せ!
地下鉄に乗り大黒町で降り、恵比寿町を目指す筆者。
まず、暑いです。そもそもが、大阪に降りて最初に感じたのは半端ない
「蝉の鳴き声」
でした。そりゃ関西の方が関東よりも夏が訪れるのは早い訳ですが、実際に体感すると
「容赦ない夏2015」
みたいなサマー感がジワジワと盛り上がって来ます。そして息も絶え絶え、あの『そば処 まる栄』に入店。
昼のピークタイムを過ぎていたので、割とすんなり入店し安心した筆者に、衝撃の事実が!
「カツ丼とカツカレーは売り切れました」
との事…… 売り切れとは?
自分はカツ丼を食べられないと言う事ですかね?
薄れゆく意識の中で、頭上に輝く“死兆星”を見た筆者です……。
『親子丼』を所望する!!
大阪まで来て、目の前が真っ白になるレベルの衝撃に動揺した筆者ですが、そこは一応プロなので
「じゃあ、親子丼でお願いします」
みたいな返しを3秒で済まします。いかなる状況に置かれても決して迷わない決断力こそ、イカれた時代で生き残る術なのです。
結果『親子丼』が激ウマだった件の是非
そして、この写真の親子丼(800円)で御座います。
いやいや、コレはなかなかの一品じゃないですかね?
まず卵の半熟加減とか、写真からも分かるように、親子丼としての完成度は相当なモノかと思われます。
鶏肉の柔らかさは特筆に値するモノで、絶妙なタイミングで仕上げられています。
親子丼と言うと、卵の半熟加減がクローズアップされがちですが、実は鶏肉に火加減、もといタイミングを合わせるのがプロです。
甘い玉葱と半熟卵は『そば処 まる栄』特製の「つゆ」で味付けされ、それ単体でも『卵丼』として通用する料理です。
それらが合わさって『そば処 まる栄』の親子丼になるのです。
当然、それらを支える「米」と言うか御飯も美味しいです。
この美味しい御飯にも、当然「つゆ」が絡み、まさに
「丼で食べる幸せ」
を3次元化しています。これぞ日本が誇る「丼文化」の真骨頂と呼べる一品です。
ボリュームもなかなかで、これなら働く人の“ガッツリ飯”としても申し分なしでしょう。
『そば処 まる栄』 総評
噂のカツ丼が食べられなかったのは残念ですが、逆に美味しい親子丼を食べられた偶然を神に感謝します。
もしもカツ丼が売り切れていなければ、筆者は永遠に『そば処 まる栄』の美味しい親子丼を食べる機会はなかったでしょう。
そして、筆者的に言わせて頂くと、狙いのカツ丼が売り切れていても悲観する必要はないと言う事です。
そういうタイミングが来たら、普段は食べないメニューに流れる事で、新しい発見をする事もあるのです。
と、言う訳で『そば処 まる栄』に、是非みなさんも訪れてみて下さい。カツ丼以外のメニューもきっと気に入ると思いますよ。
『そば処 まる栄』
大阪府大阪市 浪速区日本橋 5-21-18
月~土 11:00~20:00
日曜祝日 11:00~19:00定休日:水曜日、第三木曜日