東京国際レズビアン&ゲイ映画祭開催中!
昨日、東京・青山にあるスパイラルホールで開催中の「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」へ行ってきました。
観た映画は『スターライトの伝説』。
1962年。アメリカ・ブルックリン。
まだ同性愛者も黒人にも差別の嵐が吹き荒れる年代。
「スターライト・ラウンジ」というゲイ・バーをマッキー・ハリスが開きました。
白人のオーナーばかりの中、ゲイの黒人というダブルマイノリティであるハリスが作ったその<場所>は、黒人達の、そして性的少数者達の憩いの場所となったのでした。
それから50年経った今。
都市開発によって「スターライト・ラウンジ」は立ち退きを迫られ、バーの常連・地域住民は立ち上がります。
ドキュメンタリー映画であるこの作品は、常連達、関係者達のインタビューと、立ち退き撤回運動の二つが描かれていきます。
特に注目したいのが、50年前のアメリカには、黒人が開くゲイ・バーがなかった、というところ。
オバマ大統領が誕生した現在でも、まだ人種差別は残っているアメリカですが、50年前はもっと酷かったのです。
そしてゲイ差別の頂点ともいえる1980年代以降のエイズ騒動で客が途切れても「スターライト・ラウンジ」は生き残ります。
歴史を綴っていくマイノリティ向けバーが、立ち退きという大きな壁にぶつかります。
私はこの映画を、ビルが古くなっていく新宿二丁目に重ねて観ていました。
新宿二丁目にも古いビルに入った性的少数者向けバーがとても多いです。
今はいいでしょう。
でもあと10年、20年……。バーは生き残れるのでしょうか。
新宿二丁目のセクシャルマイノリティ文化はどうなるのでしょう。
そんな考えが頭を過ぎりました。
他人事ではない『スターライトの伝説』。
良いドキュメンタリー映画でした。
さて映画祭は20日まで続きます。
あなたはどの映画を観ますか?
東京国際レズビアン&ゲイ映画祭
開催期間 7/11~7/20
公式サイト http://tokyo-lgff.org/