“地球防衛少女イコちゃん”から24年 伝説のアイドルムービーがよみがえる “地球防衛ガールズP9”いよいよ公開!

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河崎実監督によるオリジナルビデオ映画『地球防衛少女イコちゃん』が発売されたのは1987年のこと。
当時、ドラマ『うちの子にかぎって』などで話題となっていた美少女、磯崎亜紀子さんが主演したこの作品は、いわゆる“特撮ヒーローもの”でありながら主人公が女の子であり、かつこれまでの特撮作品のパロディが随所にちりばめられていたことなどから、アイドルファン、特撮ファンの間で大きな反響を呼んだ。

翌1988年と1990年には、増田未亜さん、田山真美子さんらが出演した続編も作られ、それらを合わせて「イコちゃん三部作」として一応の完結をみたのである。

その後、河崎監督は『いかレスラー』『ヅラ刑事』『日本以外全部沈没』などの話題作を次々と送り出し、カルト的な人気を博していく。
そして今年、新たなヒロインにAKB48の片山陽加さんやSDN48の野呂佳代さんらを迎え、『地球防衛ガールズP9』として21年ぶりに新作が公開された。

21世紀になり10年が経った現代、怪獣や宇宙人は現れず、地球防衛軍は規模を縮小せざるを得ない状況に置かれていた。そんな中でも、“P(パラノーマル)9”と呼ばれる9人の少女隊員は、来るべき危機にそなえ警備と訓練を続けていた。ある時、彼女たちの前にあやしげな芸を披露する、宇宙芸人たちがあらわれる…。

タイトルにもあるように、今回の主人公は9人。先の2人に加え、浅倉結希さん、小桃音まいさん、伊倉愛美さん、高城樹衣さん、山本麻貴さん、阿衣華さん、巴奎依さん、といった個性豊かな面々。もちろんみんながみんな美少女である。
ピンクとシルバーの制服に身を包んだ彼女らがそれぞれの能力を生かして戦う姿は、女の子の魅力を余すところなく表現し、アイドルファンならずとも楽しめる作りとなっている。

P9以外の出演者も、モト冬樹さん、エスパー伊東さん、なべやかんさんなどクセ者ぞろい。
モト冬樹さん演じるゲンダ参謀のヅラネタや、隊長役もっぷんさんのキムタクのモノマネ、星野卓也さんの地名フリップ芸などの小ネタがちりばめられ、それでいて物語の終盤にかけては、かつての“ウルトラシリーズ”にも通じる、人間の中に潜む危うさのようなものもきちんと描かれている。まさに“河崎ワールド”が凝縮された一作と言っていいだろう。

そしてこの映画の最も画期的なところは、河崎監督言うところの「4D映画」であることだ。
“4D”とは“3D以上のリアリティ”という意味で、毎回上映の途中、ガールズの中から数名がスクリーンの前に現れ、ワンシーンを演じるというもの。21:30からのレイトショーであるにもかかわらず、毎回そのシーンのために何人かの出演者が待機しているというのも凄い試みだ。

このように見どころ満載の作品ではあるが、もちろん、この映画の一番のウリは9人の女の子たち。

あらためて語られることは少ないが、日本のドラマ、映画には“アイドル戦闘もの”とでも言うべき系統がある。
古くは大場久美子さん、榊原郁恵さんの主演した『少女探偵スーパーW』や、小沢なつきさん、島崎和歌子さんなどの『ちゅうかなぱいぱい』シリーズ、沢井美優さん、北川景子さんらが実写で演じた『セーラームーン』、最近ではアイドリング!!!の谷澤恵里香さんや、ホリプロスカウトキャラバン出身の桃瀬美咲さんなどが出演した『古代少女隊ドグーンV』などだ。

これらに共通するのは、作品全体に漂ういい意味での“ユルさ”と、何よりも女の子の魅力が最大限に生かされていることである。
あまり堅苦しいことを考えずに、作品に接し、女の子の可愛らしさに身をゆだねてみれば、きっと心地よい時間を過ごすことができるはず。
いつの時代にも戦う少女は美しいのだ。

映画『地球防衛ガールズP9』は、渋谷シネクイントでレイトショー上映中。

※画像は『地球防衛ガールズP9』公式サイトより。http://www.girls-p9.com/

アイドル&美少女系ライター。 アイドルファン歴ももう30年。新旧問わずアイドルの魅力や素晴らしさを伝えていければと思っています。 モットーは「生涯一アイドルヲタ」「人生で大切なことはアイドルから学んだ」。 夢は、世の中の「アイドル」と呼ばれる人たち全てが幸せになることです。

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