世の中で一番難しくて一番大切なこと。
それは、「普通でいること」だと思います。
今現在の自分の生活を守ることが人間にとって一番大切なことであり、成すべき目標でもあります。今までの慣習を守っていくことで「今までの生活、今現在の生活」を維持していくことは可能でしょう。しかし、今までやってきたことだけをやっていくだけで「今までの生活、今現在の生活」を維持していくことができるでしょうか?
「過去」には先人の教えであったり、過去自分が成してきたことの中には現在そして未来で通用するものが数多くあるでしょう。その中で改めるべきものは改め、引き継ぐべきものは引き継ぐ。そうして前に進んでいくことが「先人の教えに学ぶ」ということだと思います。「過去」には学ぶべきものがたくさんあります。それを忘れていけません。
そして、この学ぶべきことを今現在に生かすようにしていかなければ「普通でいること」もままならなくなると思います。ばっさりと「過去からの継続性」を切ってしまうことは混乱を招くだけであり、これはどこかの国の政府がやってきたことが証明しているではないでしょうか。国だけではなく国民一人一人の生活においても同じことは言えるでしょう。
また、過去のことだけではなく未来のことも考えなければ「普通でいること」は難しいと思います。将来への計画を立て将来への投資をし、そこに向けて進んでいくことがなければ「現在」という時間において緩みが生じ、今まで積み重ねてきたものを壊してしまうことにはならないか? そうなってしまった時に「普通でいること」ができるだろうか?
「過去の経験則」「将来への投資」に目を向けなければ自ずと「現在」という時間での「普通の生活」は壊れていくと思います。
「予定は未定」というくらいなんだから「予定が予定通り進むわけがない」ってことはわかっています。けれどなんとなくでもいいいから「予定・目標」を立て前に進んで行こうとする気持ちを持ち、その中で「過去の経験則」から学び継続していくものは継続し、変えるものは変えていく。そうして意欲をほんのわずかでもいいから持てなければ「今まで積み重ねてきたもの」を食いつぶしていくだけで状況を悪化させていくだけだと思います。
いい経験も悪い経験も自分の中に積み重なり「人生経験の貯金」となるでしょう。私は、この「貯金」を生かしつつ人間は生活をしていると思います。「過去」から学ばず「未来」のために学ぼうともしなければ「貯金」は目減りするだけでしょう。その時に今まで経験してこなかったことに直面した場合、どのように対応するのか? ある程度は対応できるかもしれません。
しかし、「貯金」は使い果たすことになるでしょう。そこから立て直していくことは年齢を重ねていれば重ねているほど難しいと思います。まだ立て直していけるだけの余裕があれば救いがありますが、立て直していくことができないほどの状況に陥っていたらどうなるでしょうか?
・過去を学ぶ意識を持つ
・現状に対する改善意識を持つ
・未来のために学ぶ意識を持つ
この3つのことはなかなかできることではないでしょう。
しかし、この3つのことができなければ
「今までの生活、今現在の生活」=「普通でいること」
は難しいものになってしまうと思います。
だから、「普通でいること」は「世の中で一番大切なこと」という意識が人間の頭の中に働いている……はずなんでしょうが、目先のことだけを考えてしまっているのが現状なのかもしれません。
写真素材 足成:少女と空02
http://www.ashinari.com/2011/01/13-344787.php?category=14