彩の国には「デカ盛り」の聖地がある。人はその地を『古都』と呼び、恐れ崇めている……。
と、言う訳で今回はベタベタな「デカ盛り」の店、埼玉県入間市の『古都』で御座います。
正直、家から遠いし色々な意味でヘヴィーなので敬遠していたのですが、そろそろストライクゾーンにも投げておかないと駄目かなと思い、意を決して行ってみました。
ぱっと見は普通の民芸調な定食屋さん『古都』
とりあえず国道16号をひた走り、埼玉県道195号富岡入間線を走って『古都』に到着した筆者。初めて来たにしては予定通りの到着時刻にご満悦。
しかし、すでに古都の周辺にはソレっぽい「戦士」が集結しつつある模様……。
ナンバープレートを見ると、かなり遠方からの遠征組も少なくないようです。
さすがは千葉県の『やよい食堂』と並び「デカ盛りの聖地」と崇められているだけの事はありますね。
『古都』と言えば「味噌おでん」である
とりあえず『古都』では「お通し」的な何かとして「味噌おでん」がやって来ます。他にも「もやし」的なナムル的な小鉢も付いています。
無論、これも定食などの料金に含まれているので「お通し」のように別料金が発生する訳ではありません。言うなれば店側のサービスです。
「無料ほど嬉しいモノはない」
と、普通なら歓喜の涙を流す所ですが、この後の事を考えると誰もが微妙な引きつった半笑いになってしまうのです。
「無料ほど恐ろしいモノはない」
この言葉の意味を理解した時には、全てが手遅れであるのは言うまでもありません…
『古都』には週替わりのサービスメニューがある
サービス精神旺盛な『古都』は、週替わりでサービスメニューが出てきます。ちょっとお値段的にお得で、ちょっとボリューム的にお得なので、誰もがオーダーしてしまいがちですが、それは罠です……。
ちゃんと自分がオーダーしようとするメニューの「雰囲気」くらいはネットで調べるのが正しい『古都』との付き合い方です。ちなみに、この日は
『チキンカツレツのトマトソースがけとスクランブルエッグの定食』
と
『エビ天とじうどん』
の2択で御座います。村人レベルの筆者としては『エビ天とじうどん』(795円)くらいが相応しいと思うのですが、記事としては『チキンカツレツ(略』(1080円)の1択となります。
ちなみに、最初に入店した「戦士たち」は9割が『チキンカツ(略』を注文していました。
「御飯ハーフでお願いします!」
と、言う訳で否応なしに『サービス定食』(チキンカツ略)を注文するしかない筆者ですが、はっきり言ってヤヴァイです…。
ネットで調べた結果、筆者的には8割がた完食するとは思われるのですが、いかんせん「おでん」とか「スクランブルエッグ」が引っ掛かります。
よしんば御飯とチキンカツと味噌汁なら問題ないのですが、上記の2点が加わるだけで戦慄を覚えます…。
なので、ココは恥を忍んで
「サービス定食、御飯ハーフでお願いします!」
と注文した次第です。まあ、僕は「村人」くらいのレベルですからね。
若干、ヒヨったオーダーで誠に恥ずかしい気もするのですが、自分の実力と『古都』の常識を照らし合わせた結果、確実に完食に至る為には
「御飯半分でも仕方なし!」
となります。そもそもが「デカ盛りの聖地」で、チャレンジのつもりで挑むのは間違いです。
常日頃から己の実力を把握し、それに自分の体調を加味した上で
「必ず完食するオーダーに徹する!」
のが、真の戦士と言えるでしょう。写真を撮りたいが為だけに、食べれない量を注文する外道は論外です。
なお、たかが「デカ盛り」で戦士とか片腹痛い表現ですが、実際に『古都』に集結した人々を見れば、その表現も大袈裟ではない事を理解するはずです。
『週替わりサービス定食』を食す!
一応、そこそこは大盛りとかデカ盛りを食べて来た筆者ですが、やはり『古都』は別格なので「御飯ハーフ」のオーダーを通しました。
結果、こんな感じで御座います…。
「半分とは?」
筆者が知っている「半分」と『古都』の「半分」に大きな温度差があるのは否めないでしょうか?
とりあえず小一時間は問い詰めたい衝動に駆られるのですが、その前にこの「山盛り盛りライス」を半分にして欲しいと思ったものの…。
振り向いた時には、店員さんは別のテーブルへ行ってしまったと言うねw 忙しそうだから仕方ないかwww
まあ、聖地に赴く為に色々と調べたのですが
「古都では良くある事」
と思って納得するしかありませんね。ちなみに御飯は「軽め」とか「ハーフ」(半分)で微妙に調整出来るのですが、常にジャストフィットするとは限らない事を覚えておきましょう。
そして、言うまでもありませんが「半分」すらスルーされているので、当然「軽め」になる訳もなく、まさに『古都』の普通サイズがやって来た次第です。
無論、コレで「普通」なので「特盛り」とか「大盛り」は次元が違います。他店と同じノリで「大盛り」とか言わない方が身の為です。
定食には「ミニうどん」も付いてくる『古都』
基本的に『古都』の定食は上記の「味噌おでん」と「ナムル」に加え「ミニうどん」も付いて来ます。
すでに事前に情報を入手していたので、さして慌てる要素はないのですが、やはり「ミニ」とは言えども「うどん」(麺類)なので、早い段階で食べておくのが無難です。
いや、むしろマッハで秒殺すべき案件です。
汁を吸うと厄介なので、この「ミニうどん」は来た瞬間に10秒くらいで食べるのが正解です。
ミニだと思って放置しておくと、後半苦しくて食べれない上に、微妙に汁を吸った「ミニうどん」にヤラれる可能性大なので覚えておいて下さい。
大きなチキンカツが2枚乗ってる件の是非
知っててオーダーしたものの、本当に大きなチキンカツが2枚くると恐怖を覚えます。
しかし、常連と言うか勇者クラスになるとサービスで「チキンカツ3枚」になったりもするらしいので、そう考えると微妙に救われた気分になりますね。
すでに前日の夕飯は軽め、筋トレしてプロテインを飲んで朝飯抜きと、体調は万全に仕上げて挑んでいるので、あとは知略を尽くして頑張るのみです。
まずは衣がサクサクしている部分を最初に食べて「チキンカツ本来の旨さ」を味わいましょう。
味わうと言っても、のんびり咀嚼していると完食不可なので、楽しむのは最初の一切れくらいが限度ではないでしょうか?
『古都』に関する情報を色々と集めて、あれこれ整理した結果、今回は
「最初の1枚を5分、全ては25分以内に終わらせるべし!」
と言う、戦略を立てて来ました。いかんせん揚げ物はヘヴィーなので時間が掛かると食べきれません。
つまり「25分」で駄目だったらそこで終了と言っても過言ではないのです。
なので少しでもモチベーションを最後まで維持する為に、最初は一番美味しい「チキンカツ」の揚げたてサクサクな部分のみを意識します。
最初のチキンカツ1枚で、どうにか御飯の上半分を食べる事に成功しました。
ちなみにチキンカツは普通に美味しいので、なかなか良い感じで食べ進めたと思います。
まだ慌てるような時間じゃない…
圧倒的スピードで食べ進み「チキンカツのサクサク部分」のみに的を絞った結果、意外とハイペースに前半戦を終える事が出来ました。
ちなみに、この時点で割とお腹一杯ですw
いや、だから御飯半分が筆者の実力なんですよって話ですが、多少はマージンを取ってのオーダーなので、ここまでは想定の範囲内です。
とりあえず、いつものように「おしんこ」で気持ちを休め、味噌汁は具を中心に半分ほど食べておきます。
無論、汁を多めに残しておくのは、最後の最後で米が進まなくなった時に、流し込む為だからなのは言うまでもありません。
あとは「トマトソース」と「チキンカツ」をイイ感じに味わいつつ、事務的に御飯を食べ進めます。
まさに「無の境地」に達した瞬間です。
決して箸を止める事なく、心の平穏を保ったまま食べる事が出来れば、その先にある高みに到達する事が出来るのです。
「諦めたらそこで試合終了だよ」
まさに、その通り。常に完食するビジョンで食べ続けるのみです。
ラスボスが「スクランブルエッグ」だった件
全体的にハイペース、これまでで一番の試合、もとい食事で完食間近の筆者の前にラスボスが現れました。
「スクランブルエッグ… ノーソルトだと?」
わりと雑魚キャラと思って後回しにしてた「スクランブルエッグ」が、まさかのノーソルトで御座います…。
いや、味が無いのはツライです…。
一気にモチベーションが下がった筆者ですが、ここで醤油やソースを使うのは健康面でどうでしょう?
いや、チキンカツ2枚の時点で健康とか忘却の彼方なんですけど、迂闊に調味料を使うのは良くありません。
希に早い段階で「濃い味付け」にしていまい、後半どうにもならなくなってしまう人がいますが、それは駄目なパターンですね。
卓上調味料は最後の手段と位置付けるのが玄人です。
とりあえず「トマトソース」の残りで食べてみるものの、思わぬ展開に苦戦する筆者…。
まさかの「オレンジ」的なデザート(これもサービス)に手を出してしまいました。
結果「オレンジ」で全ての味覚をリセットし、改めて「スクランブルエッグ」をパクパク食べてしまいます。
いや、ある意味「チキンカツ」よりも「スクランブルエッグ」がキツいです…。
正直、ここまで苦戦するとは思っていませんでした。
無料の「大根の煮物」でエンディング
そして、少し残った御飯は、これまた無料で出て来た「大根の煮物」で美味しく頂きます。
すでに完食ムード濃厚なので、残りの「野菜」やら「大根の煮物」は味わう余裕もありました。
そして、さらにサービスのドリンクで「アイスコーヒー」を追加です。お茶とかも選べるのですが、ここはコーヒーが飲みたい気分です。
ちなみに、他のテーブルにも店員さんが回るのですが、誰もがイッパイイッパイな感じで、誰もコーヒーにミルクを入れなかったのが印象的です。
いや、その気持ち……本当に良く分かりますよ。
もうコーヒーにミルクを入れる余力すら残されていないってのも、大袈裟な話ではないのです。
最後の写真を撮り、残りのコーヒーを飲み干して御会計です。
「味噌おでん」「ナムル」「まんが盛り御飯」「チキンカツ2枚」「スクランブルエッグ」「野菜」「おしんこ」「大根の煮物」「オレンジ」「アイスコーヒー」
合計で「1080円」は間違いなくコストパフォーマンスは最高クラスに位置づける事が出来るでしょう。
「食べ終えた充実感… プライスレス」
また、いつか『古都』に訪れようと思った筆者でした。
『古都』週替わりサービス定食 総評
確実に筆者よりもガタイの良い歴戦の戦士達も、全員が完食まで辿り着けた訳では無かったようです。
大盛りのコール無しで、この惨状ですから素人が『古都』の大盛りに手を出すと火傷するだけでしょう。
偉そうな事を言う筆者も、微妙に「食べ方が美しくない」的なエンディングで誠に申し訳ない感じですが、正直
「御飯が半分ならどうと言う事はない!」
とだけ言い訳しておきましょう。いや、もっと綺麗に食べたまえよって話ですが、店外にも待ちの勇者が出ている状況だったので、少しでも早く席を立つ事も重要かなと思った次第です。
とりあえず「デカ盛りの聖地」である『古都』を堪能した訳ですが、噂通りの盛りっぷりとサービスで、本当に御馳走様でしたって感じです。
スクランブルエッグは微妙でしたが、チキンカツも美味しかったし、埼玉まで遠征した価値のある食事でしたね。
まあ、そんなに頻繁に行くと体内の色々な数値が凄い事になりそうなので、年に2回くらいで聖地巡礼は済まそうと思ってしまう筆者ですが、逆に年に2回くらいは行きたい衝動に駆られると言う事でしょう。
帰り際、ちょうどゴミ出しで外に出た『古都』の女将と目が合い
「御馳走さまでした!」
と声をかけたら
「有難う御座います、気を付けて帰って下さいね」
と挨拶を交わす事が出来ました。やはり「デカ盛りの聖地」と崇められるだけの名店だと再確認した筆者です。
それでは、みなさんも是非「デカ盛りの聖地」である『古都』に訪れてみて下さい。色々な意味で満足されると思いますよ。
『古都』
住所:埼玉県入間市宮前町12-11
営業時間:月~金 11:30~14:30
土、日 11:00~14:30
水金土日 18:30~21:00
定休日:月火木の夜 年末年始