ミス・ユニバースの日本代表に選ばれた宮本エリアナさんはミス・ユニバースの開催国、アメリカのメディアで何度も取り上げられていることで既にミス・ユニバースに一歩ずつ近づいていると言えます。
日本代表に選ばれた際に『純日本人ではない!』と批判の声も多く聞かれたとのことでしたが、黒人と日本人のハーフの宮本エリアナさんだからこその注目度であり、もし、それこそ”純日本人”なら、アメリカのメディアでこれほどまでに扱われません。
ミス・ユニバース日本代表はただ美しいだけでなく、賢さも大きく評価されます。ミス・ユニバース日本代表に選出されて、宮本エリアナさんは幼い頃、肌の色の違いからいじめを受けたことや、また同じハーフの友人が命を絶った辛い体験もミス・ユニバース日本代表に黒人とのハーフの自分がなったことにより、人種差別の偏見に関して何かを変えたいと意思表示をされています。
時代の変化にはタイミングが必須です。もし、宮本エリアナさんがミス・ユニバースの日本代表選出に応募していなければ、いつもどおりのミスが選ばれ、世界からは取り立て注目されることもなく終わることだったでしょうが、保守的と思われる日本がなんと黒人とのハーフをミス・ユニバース日本代表に選んだこと自体快挙だったと思います。日本がおおらかな国であることをアピールできるチャンスだと思います。
宮本エリアナさんの出身地は長崎県。長崎は江戸時代、鎖国政策の対策として人工島の出島を作り、異国オランダと貿易を結ぶ重要な場所になり、現代もアメリカ海軍佐世保基地があり外国人の多い地域で、宮本エリアナさんもこの長崎県佐世保市で生まれました。
長崎は実は映画でも今年は世界的に認知度が高くなると言えるのは、映画界の巨匠、マーティン・スコセッシ監督の『サイレンス(沈黙)』が今年の11月に公開予定です。この時期に公開することはオスカー受賞を狙っての封切であり、実際の映画撮影では長崎でロケはされなかったそうですが、原作の遠藤周作著『沈黙』は江戸時代初期に、長崎で活動したポルトガル人の宣教師の物語で、こうしてみると歴史的な長崎の奥深さがよくわかります。
そういう国際交流の地、長崎で生まれ育った本年度のミス・ユニバース日本代表の宮本エリアナさん、運命的なタイミングを感じます。
日本で生まれ育ち、母国語を日本語とする宮本エリアナさん、少し長崎訛りのチャーミングな宮本エリアナさん。日本人であることを日本人が誇りにしたいです。日の丸を十分背負える逸材です。日本だって変わりつつあるんだから、人種偏見をやっつける新たな女神の登場です。