さて、今回は神奈川県の南林間にあるロメスパ『スパゲティ マルス』を紹介してみましょう。東京都内では微妙にロメスパも増えて来ましたが、まだまだ局地的に流行っているレベルで、未だにロメスパ未経験の人も少なくないと思います。
ロメスパとはなんぞや?
その前に「ロメスパ」なる言葉の意味から説明しておきましょう。ずばり一言で言うと
「ロメスパとは路麺スパゲティの略である」
となります。そもそもが「路麺」ってなんだよって話ですよね。麺とスパゲティが被ってますし… しかし、すでにコレで定着してしまったので仕方ありません。ちなみに、どの店(ロメスパ)も基本的には
「立ち食い蕎麦のようなファーストフード」
「極太のスパゲッティは茹で置き」
「基本的に大盛り、応用的に特盛」
を売りにしています。安くてボリュームがあって、美味しいので若い男性に人気があるようです。
ランチがお得な『スパゲティ マルス』
そんなロメスパの店、南林間の『スパゲティ マルス』は日替わりのランチだと450円から食べられます。
普通のレギュラーメニューに比べると、少しパスタの量は控えめ(約300グラム)ですが、それでも十分なボリュームがあります。
ちなみにレギュラーメニューは茹で上がりで「約400グラム」ほどあります。さらに券売機で「大盛り」を100円で購入すると「約600グラム」にパワーアップします。
他にもセルフサービスで「スープ」が飲み放題なのも『スパゲティ マルス』の特徴です。まあ、流石に無料と言っても、それほど大量に飲める訳じゃないのですが、嬉しいサービスである事は間違いありません。
『スパゲティ マルス』の『チャースパ』を食す!
ロメスパ的には『ナポリタン』が王道なのですが、今回はチョット気になる『チャースパ』をオーダーしてみました。
店内に貼られている「レギュラーメニュー販売数ランキング」でも第二位と人気がある『チャースパ』の実力、試さない訳にはいきません。
ちなみに、言うまでもありませんが『チャースパ』の「チャー」はチャーシューのチャーで御座います。
ロメスパと言うジャンルは比較的、メニューの自由度が高いので従来のイタリア料理から離れて、より日本人の好みに特化したスパゲティが楽しめるのも面白いところです。
カウンター席から調理している様子が見えるのですが、とりあえず大量のスパゲティを鉄のフライパンでガンガン振って炒めています。
店主が一人で切り盛りしていて、調理は一度に2人前、すなわち2つのコンロで2個のフライパンを使って調理しているようです。
「しかし… フライパンがボコボコだなw」
かなり年期が入っているのか、酷使されまくっているのか分かりませんが、鉄製の大きなフライパンは変形しています。あそこまで使い込むのは大変でしょう。今までに、一体何トンのスパゲティを炒めたのでしょうか?
「お前は今まで食ったパンの枚数を覚えているのか?」
恐らく、そんな答えが返ってくるに違いありません。途方もない量のスパゲティを一人で延々と作り続けるのですから頭が下がります。
今回は大盛りではないので400グラムですが、これでも十分なボリュームがありますね。
でも、プラス100円程度なので大盛りにしたい衝動に駆られる気持ちも分かります。むしろ、次回からは大盛りをデフォにしたいくらいです。
そして実食!!
やはり『チャースパ』と呼ぶくらいなのでチャーシューの存在感は絶大です。結構いい感じの厚さで切られているので、ハムやベーコンよりも肉っぽさを感じられます。
塩味にちょっと醤油がキテるような?
『チャースパ』は、まさにロメスパならではの「和風スパゲティ味」を堪能出来ます。
若干、バターと言うかマーガリンの香りもするので、あっさり味と言うほどにシンプルではありません。適度なコッテリ感を残しつつ、ロメスパっぽい味付けに仕上げられています。
こういうのをガッツリ食べたい時が男の子にはあるんですよね~。
他にも小松菜、しめじ、トマト、タマネギが入っているので、スパゲティとしては具が多いほうかと思われます。全体的にボリュームがあるのですが、食べていて飽きることはありませんでした。
むむ!
これは「普通に塩焼きそば食べたら、ええんちゃうんか?」と言う考えを改めないと駄目ですね。
極太スパゲティを使う事で、味付けは似ていても「塩焼きそば」とは完全に別な食べ物になっています。
筆者も今までロメスパには、あまり興味がありませんでしたが『チャースパ』を食べて考え方が変わりました。
自分でそこそこパスタを作れるようになると「原理主義」と言うか、本場の味を変えたりアレンジする事に抵抗が出て来ます。
しかし、ロメスパは日本の料理で別物であるとの見方をすれば、どちらが上でどちらが下だと争うのはバカらしく、どっちも作って美味しく食べれば良いじゃないと言う結論に至りました。
『チャースパ』 総評
若干、写真を見た感じだと「塩焼きそばの亜流」みたいな印象を抱かれるでしょうが、実際に『チャースパ』を食べてみると「焼きそばとは別モノである」という事が分かります。
どちらが美味しいと言う話ではなく、それぞれに違った美味しさがあるので、食べ比べてみる価値はあると思いますね。
パスタは「イタリア料理」のくくりで語られる事が多く、茹で加減もアルデンテこそ至高みたいな風潮があります。
しかし、昔は「アルデンテ」などと言う言葉を聞く事もなく、ナポリタンやミートソース、せいぜいボンゴレくらいしか食べられませんでした。
その頃は「茹で置き」したスパゲティを使う店が当たり前で、誰もがそれを食べていました。
そして、ここ数年で確実にキテる「ロメスパ」は茹で置き、すなわち
「オールド ジャパニーズスタイル」
とも言える、日本のスパゲティの原点に立ち返った庶民派スパゲティなのです。時代は回ると言いますが、まさに一周まわって「ロメスパの時代」が来たと思って間違いないでしょう。
そんな訳で「昔懐かしいナポリタン」が好きな人や、まだロメスパを食べた事がない人は、南林間の『スパゲティ マルス』に訪れてみて下さい。
基本のナポリタンの他にも『チャースパ』のような自由度の高いオリジナルのスパゲティが沢山あるので、きっと好みのスパゲティを見つける事が出来ると思いますよ。
スパゲティ マルス
住所 神奈川県 大和市 南林間 2-3-5
営業時間 金~火 11:30~15:00 17:00から21:30
水曜日 11:30~17:30定休日 木曜日