トム・クルーズに危機か? アメリカのテレビ局 HBOが放送した番組に話題騒然

アメリカのHBO(Home Box Office)は、ワーナー系列の有料ケーブルテレビ局。
開局して以来、新作映画やスポーツ中継、独自のオリジナル番組の制作にも力を注いでいる注目のテレビ局だ。

映画張りの壮大なスケールで騒然とさせたダークファンタジー『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011~)、2013年 エミー賞でミュージカル・コメディ部門をダブル受賞した『Girls』(2012〜)やマット・ボマー、テイラー・キッチュ、マーク・ラファロ出演でエイズ問題を描きエミー賞を受賞した『ノーマル・ハート』などなど注目作を放映してきている。

先月HBOで放送されたドキュメンタリーが大問題に

その番組は、3月29日 夜(現地時間)に放映されたドキュメンタリー 『Going Clear: Scientology and The Prison of Belief(邦題 ゴーイング・クリア:サイエントロジー・アンド・ザ・プリズン・オブ・ビリーフ)』。
タイトルにある『サイエントロジー』は、俳優のトム・クルーズやジョン・トラボルタが熱心に信仰している新興宗教団体のことだ。
本作の監督は、アレックス・ギブニーで多くのドキュメンタリーを手がけた監督である。(近年では『ジャニス:リトル・ガール・ブルー(原題)』を監督)
気になる内容は、複数の元信者にインタビューし、教会にまつわるさまざまな疑惑や疑問が浮き彫りにしていくといった趣旨だ。
出演者の中には、映画『クラッシュ』のポール・ハギス監督も含まれているから驚きだ。
ちなみに注目のトム・クルーズ、ジョン・トラボルタは出演を拒否したとされている。

番組では何が語られているのか

元信者たちが語ったことによれば、常に不当に監視され、脅迫や暴力、虐待があったという。
また、財産なども没収されそうになっていたという内容もあり、かなり危険な宗教団体だということが表面化している。
サイエントロジー側は
「ただの売名行為。証拠が欠落している、無責任にもほどがある。ここで描かれていることはすべて偽りだ。」と反論のコメントを出している。

トム・クルーズとサイエントロジー

トム・クルーズが熱心なサイエントロジー信仰者であることは、日本でもすでに知れ渡っている。
1990年に、元妻 ミミ・ロジャースを通じてかかわり始め、各国でのロビー活動などさまざまな形で教団に貢献してきた。
教団側も2500万円をかけてトムの誕生パーティをやったことなどは、周知の通りだ。
なんと、ニコール・キッドマンとの離婚の原因もサイエントロジーが絡んでいたというからおどろきである。

ドキュメンタリーが描いた通りの悪質な教団なのか、それとも制作側の売名なのか。
今後の動きに注目である。

ちなみに本作は、米映画批評サイト 『Rotten Tomatoes』でも高評価になっている。

トップの画像:サイエントロジーウェブサイトのスクリーンショット

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