オリヴィア・ジュールズの物語で語られる「生きるためのルール」は、人生や仕事の問題解決に役立つかもしれません。
オリヴィア・ジュールズとは
オリヴィア・ジュールズは架空の人物です。小説『オリヴィア・ジュールズの華麗なる冒険』に登場する主人公。行動的な仕事ができる女性です。作者は『ブリジット・ジョーンズの日記』でも有名なヘレン・フィールディング。
ここでは作者が主人公に暗唱させている「生きるためのルール」全16条から厳選して9つをご紹介します。仕事やプライベートでの日々のチャレンジをサポートしてくれる言葉かもしれません。
生きるためのルール(妙録)
第1条 決してパニックを起こしてはいけない。立ち止まり、息をして、考えること
作者は主人公に第1条は、「生き抜くために、もっとも大切なルール」と言わせています。
第3条 勝負イベント直前に髪形や色を変えてはいけない
大切な日の結果は、ふだんの積み重ねが表れるだけのこと。
第5条 人にしてもらいたいように人に尽くせ 例:汝殺すなかれ
さらに「他人が自分にしてもらいたいことを、他人に尽くせ」まで到達したら、サービス業的にはプラチナレベルですね!
第7条 何事も深刻に受け止めないこと。腹が立ったら、自分にこう尋ねる―”これってそこまで大問題?”
「受け流すこと」は、怒りを鎮める重要なテクニックです。
第10条 軽くステップを踏みたくなるような服だけを買うこと
ネクタイの色で人に与える印象が変わるように、身に付けている人自身の気持ちも変わるのかもしれません。
第12条 災難に負けそうなとき、以下の項目を実行して、それが本当に災難であるかどうか確認する
a〝だから何よ?〟と考える
b よい面に目を向け、それでもだめなら、こっけいな面に目を向ける以上の二項目を試してだめなら、災難であると判断し、第1条と第5条を実行する。
“危機”の深刻さを見極める目も大切です。
第13条 世界は安全な場所であると期待しないこと。人生は公平であると期待しないこと
世界を自由に生きることは、違いを認めて生きることなのかも。
第15条 決して後悔しない
決して後悔しないこと。すべての物事は、わたしがどんな人間であるかやその瞬間の世界の状態に基づいて、起きるべくして起きたということを忘れない。わたしの手で変えられるのは現在だけだ。だから過去に学ぶこと。
現状に立ち止まるのではなく、現在を変えるようなポジティブな発想をすること。
第16条 それでも後悔しそうになったら、以下のように考える
何かに後悔を感じ、〝あのときああしていれば……〟と考え始めてしまったら、あとにこう続けること―
でも、大型トラックに轢かれていたかもしれないし、日本製の有人魚雷に吹き飛ばされていたかもしれない身なんだし〟
現状は、“最悪よりはマシ”だと思える余裕は大切ですよね。
勝負の日はいつもと変わらずに挑む
イギリス女性のオリヴィア・ジュールズの物語は、皮肉とユーモアが込められたハードボイルドです。彼女のたくましすぎる想像力のせいで、つぎからつぎへと事件に巻き込まれてしまいます。マイアミからアラビアの砂漠まで、テロリストの恐ろしい陰謀から世界を救うべく007ごっこに乗り出してゆく……。そんな彼女の行動の指針が「生きるためのルール」。
全部で16条からの抄録でした。興味を持たれたら、本書を手にとってみてはいかがでしょうか。
脚注
参考文献:『オリヴィア・ジュールズ―彼女のたくましすぎる想像力』,2005,ソニーマガジンズ, ヘレン フィールディング (著), Helen Fielding (原著), 池田 真紀子 (翻訳) p127
写真提供:写真AC, http://www.photo-ac.com/