読書好き九大生が入学から半年で読んだ本の中からベスト5を決めてみた【ガジェ通糸島編集部】

  by しゅりんぷ  Tags :  

大学という場には必ず図書館が存在し、蔵書数に多少の差はあれど、多くの本に触れられる環境であることは間違いないはずだ。

私の通う九州大学には、複数の図書館があり、それぞれに膨大な量の蔵書が納められている。

それゆえ、何を読もうか悩んでいるうちに時間ばかりが過ぎてしまっている学生も多いのではないだろうか。

そこで、本記事では九州大学生であり読書好きでもある筆者がここ半年で感銘を受けた5作品を紹介する。機会があれば是非一度手に取ってほしい。

カラマーゾフの兄弟(ドストエフスキー)

大学受験が終わったらまずこれを読むべきだと思う。大学での勉強へのモチベーションが変わる。

「上巻読むのに4ヶ月。3日で一気に中下巻!」の帯がつくように、はじめは特にストーリーよりも細かくて専門的な話のインパクトが強くて気が滅入るかもしれない。

小難しい宗教観についての議論を繰り広げるより一巻で完結させる方が絶対売れるだろと思ってしまうのもわかる。

だが、飛ばし飛ばしでも最後まで読んでみていただきたい。読み終わるころには3人の兄弟それぞれのファンになっているはずだ。

そして「この難解で専門的な話が理解できればもっと楽しめるのになぁ」と思うだろう。さあ、燃え尽きない大学生ライフの始まりだ。

金閣寺(三島由紀夫)

 
この感性と文体の美しさ。これが本当に日本語なのかと疑わざるをえないほど美しい。

読み終わる頃にはあなたの“文才”がグレードアップされることは間違いなしだろう。
 
独特で超繊細な、常人には理解しがたい感性で描かれているにも関わらず、その感性はすべて的確に言語化されていて、自分も同じ時代に同じ感覚で金閣寺を見ているような気分にさせられる。

街ゆく人皆におすすめしてまわりたいくらい大きな衝撃を受けた1冊だ。

死ぬまで生きる日記(土門蘭)

読み始めてすぐに「この本、私のことを書いている」と思った。

「私は火星からやってきたスパイなのかもしれない」と題された第1章には、このような記述が。

“「楽しい」とか「嬉しい」とか「おもしろい」という感情は、ちゃんと味わうことができる。もちろん、怒ったり悲しんだりもできる。目の前で起こるさまざまな変化に対して、その都度感情は沸き起こるのだけど、根っこの部分がずっとうつろだ。”

同じような状態に陥ったことがある人は多いのではないだろうか。なかなか言葉にならない人間の内面が冷静かつ素直に表現されていてすっきりする。

嫌われる勇気(岸見一郎、古賀史健)

大ベストセラーとなったこの本をご存知の方も多いだろう。
 
“人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである” 

”すべての対人関係のカードは自分が握っている”  

少年と哲学者の対話形式で、全く新しい古典「アドラー心理学」の考え方が解説されている。

アドラーの考え方が合う・合わないは人によれど、この本から新しい視点を得ることは間違いない。

フォーカル・ポイント(ブライアン・トレーシー、本田直之、片山奈緒美)

“重要な20%の仕事が生産の80%をもたらす”

日々の中で自分にとって最も大切な部分に焦点を当て、より無駄なく幸せに生きる方法が解説されている。

すぐにでも実践できるように小さなステップから具体的に何をすればいいかが示されているため、普段啓発本を読むだけで行動に移せない人でもアクションを起こしやすい。

自分がこの先何をしたいのかわからないという人や、新しい環境で悪習慣が増えてきたという人にぜひ読んでいただきたい。

まさに環境が大きく変化しがちな大学生にぴったりの1冊だ。

ガジェ通糸島編集部の「しゅりんぷ」です。