特許取得のプロ仕様シミ抜きは「放置するだけ」で酸化した皮脂まで落とした!

  by 古川 智規  Tags :  

外出先や気が付かずにできたシミはショックが大きいが、対処が早ければ早いほど落ちる可能性が高い。市販されているシミ抜きは有機溶剤で別の布やティッシュペーパー等にシミを移し取るものがほとんどだ。
ハッシュが販売する衣類のしみ抜き「SPOTRU」はクリーニング店が開発した次元が違うちょっとすごいやつだったので使用レポートする。

色々な容器があるが、写真は持ち運びに便利でおしゃれなボトルタイプだ。家庭で使用する広範囲にも使える容器もあるので用途に合わせて選びたい。
さて、本品の浄力の秘密は酵素だ。酵素による分解作用で、汚れそのものを細かく分解し水で濯ぎ流すという特許を取得している。この特許の存在については記者が特許庁において確認しているので間違いはない。

まず油の食べこぼしのシミについて試してみた。一般的な染み抜きと同様に薬液をたらす。通常はここからあて布をして叩いてシミを移すのだが、本品ではそのまま放置するだけだ。

放置後はそのまま洗濯してもいいが、外出先ならば濡れたタオルやおしぼりでふけばシミは落ちていた。
しかし、この程度のシミはどんな製品でもたいていは落ちる。そこでかなり意地悪な実験をしてみた。

酸化した皮脂ならどうだ?

すでに着なくなった綿のシャツはバイクの整備等に使用するウエスとなる予定だが、当然ながら最後に洗濯してからはボロ布として保管しているので、洗った直後は真っ白だったのがすでに黄色く変色している。

これは自然に汚れたわけではなく、洗濯で落ちたように見えた体から出た皮脂が実は残っていて、それが時間の経過で酸化して変色したものだ。天ぷら油を長時間、空気中に放置しておくと酸化して茶色く変色するのと同じ理屈だ。それをシミとして白くすることができるのかどうかが今回の実験だ。ちなみに再度通常の洗濯をしてみたが、もちろん落ちない。ここまで酸化が進むと塩素系漂白剤でも落ちない。写真ではわかりにくいが全体的に黄色がかっている。本品をたらしては放置し、同じプロセスを数回繰り返す。とはいえ塗るだけを繰り返したに過ぎない。

数時間放置して洗濯機に掛けると、ちょうど真ん中のあたりに丸く白い綿が出てきた。これはタダモノではなくすごい。数年間でボロ布として放置されるうちに酸化した皮脂が分解されて1回の洗濯で落ちてしまった。ちなみに説明通りに処置しただけで、一度も叩いたりあて布を当てたりはしていない。プロが使う染み抜きなので、これはさすがと言ったところだろう。

もちろん本品でもパッケージに書かれている通り不得手なシミもあるが、通常の生活でできるシミ程度であれば問題なく落ちるだろう。しかも手を加えると言っても放置するだけなので、必要なのは放置時間だけだ。暑い夏で汗を多くかく季節柄、皮脂の浸透は繊維にとって変色や変質の可能性がある大敵だ。食べこぼしや衣替えで気が付いたシミはこれで難なく落ちるだろう。

※写真はすべて記者撮影

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