水石亜飛夢インタビュー「夢を追っている人や、挫折を味わった人にも観てほしい」 映画『東京バタフライ』公開

  by ときたたかし  Tags :  

シンガーソングライターとして活動する白波多カミンを主演に迎え、「魔進戦隊キラメイジャー」の水石亜飛夢、小林尚生など新進気鋭のキャストが集結した映画『東京バタフライ』が公開になります。ガジェット通信では、ギタリストの仁役を務めた水石亜飛夢さんにインタビューしました。

本作は、ボーカルの安曇(白波多)とギターの仁を中心に結成した人気大学生バンド「SCORE」がメジャーデビューの道を目指すも、解散。6年後、28歳となった彼らはそれぞれ別の生活を送っていたが、仕事、結婚、人間関係…さまざまな人生の悩みに直面した果てに再び集まることになる―というストーリーです。水石さんにお話をうかがいました。

●仁というギタリストの役でしたが、見事にハマッていましたよね!

ありがとうございます!よかったです。映っていない手元のところを頑張って自分の意識からそらしながら、「オレはいま素晴らしいカミンさんの音楽を奏でている!」という自己暗示をしていました。役を生きるとは言いつつ、映像に乗るものがお客さんに届くので、その画面内でできることを精一杯やりました。

●撮影には、どういう意気込みで臨みましたか?

オーディションからインするまでほとんど時間がなく、最短の人は一週間、僕は二週間なかったかな?それくらいだったと思いますが、でも受かるオーディションって、なんとなくわかるんですよね。だから「よっしゃー!」って感じではなく、「よし決まった!」みたいに冷静でした。謎に直感的な部分が今までやってきた過程で強くなっていて、それはなんとなく自分でも不思議な感覚ではありますね。

●監督の佐近圭太郎さんは初の長編だそうで、まだ20代(撮影当時)。若い熱量みたいなものが映像にほとばしっている印象を受けました。

佐近監督は、たとえば口に出してグイグイみたいな感じではなくて、胸の奥で静かに燃えているようなタイプの方ですね。だから俳優をはじめ、周囲には優しく接していただいて、おそらくご自身の中では全力疾走で賭けぬかれていたのだと思います。

●すると厳しいこともなく?

そうですね。当たりが強いとかそういうことはまったくなく、こちらにかみ砕いて説明して言葉を投げかけてくださいますし、僕たちも相談をしやすく、僕たちの思いを受け入れてくださる感じでした。

●仲間や友情を描く本作のように、同世代の俳優さんで仲がいい方はいますか?

佐野勇斗くんや葵わかなさん、ですかね。ふたりとも『青夏 きみに恋した30日』という青春映画の時に高校生役で共演して、今でも連絡は取り合う仲です。昔から仲がいいのは、美山加恋さん。すっごい多いほうではないかも知れない(笑)。今はこういう時期ですからアレですけど、ご飯に行ったりしていました。

●どういう話題で盛り上がるのですか?

仕事の話はしないですかね。勇斗ちゃんは急に連絡来るタイプなんですけど、自粛前は一緒にサッカーをしました。

●勝手なイメージですが、夢とか語り合っているのかなと(笑)。

もう全然!(笑)。普通にもう中身がない話題をしています(笑)!

●今日はありがとうございました!最後にメッセージをお願いします!

まずは僕たち同世代や、大学卒業して何年か経っているくらいの夢を追っている人や、挫折を味わった人にも観ていただきたいです。ぬぐい切れていないまま、生きている若い4人の熱やぶつかりで過去を懐古していただいてもいいと思います。夢が叶えられなかったからそこで終わりとかではなく、次に向かおうとするお話であるので、今の自分の人生も間違っていない、幸せだよなってと思っていただけたら、僕はこの作品の意味が出るのではないかと思っています。どうぞよろしくお願いします!

映画『東京バタフライ』は、2020年9月11日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開!

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo