アメリカに局アナはいない ◆ 日本の局アナ制度はこれからも続くのか?

  by あおぞら  Tags :  

アメリカの慣習を日本がコピーすると言うか、受け入れることは多々あります。

例えば、ハロウィンなどは1970年代に原宿のキディーランドで関連商品を売り始めたそうです。それから約30年後の2000年に仮装した人たちが渋谷に集まり、そのまた10年後の2010年にはSNSでハロウィンが知られることになり、渋谷には仮装した人たちが集結し、警察や機動隊まで出動するようになっている経緯があります。

そしてベビーシャワーも日本に定着しつつあるようですね。こちらは妊婦さんの為に友人たちが集まり、妊婦さんのためのパーティーを行うイベントです。生まれてくる赤ちゃんのための洋服やおもちゃ等のプレゼントを用意して、軽食などでお祝いする日本語でいうところの”寄りあい”です。

そこでひとつアメリカの方針を日本に取り入れて欲しいことがあるのですが、アメリカには日本で言う局アナはいません。

ニューヨークのケーブルテレビで朝の時間帯なのですが『Live News it!』が見られます。平日の朝、加藤綾子さんをメインとしたニュースを見ているのですが、フジテレビからフリーアナウンサーになった加藤綾子さんを、そのフジテレビでメインに据えて報道番組をする違和感と、また加藤綾子さんはニュース向きではないと思うのです。

他の日本語のニュースはこの番組しか見られないので見ていますが、もし、日本にいたら確実に裏番組のニュースを見ていると思います。

TBSは女性アナウンサーの離職率が高いと言われていて、その理由に自局の番組に局アナを使わず、他局からフリーになった女性アナウンサーを登用させているからと言われています。これは局アナに仕事意欲を激減させますね。

女性アナウンサーは花形職業で、途方もない競争率を勝ち残ってテレビ局に採用されます。但し、人気者になるとテレビ局を退職して、芸能事務所と契約し、ほぼタレントとして活動していく人の多いこと。

アメリカのアナウンサーはレポーターも含め、テレビ局を渡り歩きます。そうしながらキャリアと年収を高めていきます。テレビを見ていて『アレ、この人、局を変えたんだ….』と、局を変えるのは珍しいことではありません。いきなり裏番組のニュース番組でニュースを読み上げていた時は、多少の驚きはありましたが、アメリカのブロードキャスティングの現実です。

日本の局アナ制度には無理があると思うので、この局アナ制度に徐々に変革をもたらせた方がいいと思います。理由はミスコン出身者などが局アナを足掛かりに芸能人に転じるケースがあまりにも多いし、いい方は悪いですが最終目的は芸能人で、その足掛かりとしてアナウンサーをしているようにも思えます。

またテレビ局側もアナウンサー職として採用していても、女性アナウンサーなどは30歳を超えた辺りで他部署に配属されたりの憂き目を見ます。しかし、フレッシュな新卒アナウンサーは毎年誕生します。

人事異動させられるアナウンサーの気持ちを考えると気の毒です。この職種は人気商売なので人気がないと他部署に配属させられるのでしょう。女性の場合は『年を取ってきたらお払い箱』のような気持に苛まれると思いますよ。

一気に局アナをなくすことは無理でしょうが、アナウンサーもニュースを読める報道系と、バラエティーのアシスタントと二つに分けて、バラエティーのアシスタントは嘱託にすればいいと思いますね。一般企業の社員と準社員的な要素をアナウンサーに取り入れればいいと思うのです。

民放の局アナの内定のニュースを見ると、アイドル出身や芸能事務所に属していた所謂クロウトが最近多いと思いますね。真面目にアナウンサーを目指していた人たちの希望が一つ消え、二つ消え。

局アナになり、数年で辞めて芸能人に転じて、グラビアなどしている”フリーアナウンサー”とやらはタチが悪いと思いますね。ただ、フリーになるのを全面的に反対しているのではなく、有働由美子さんはお見事だと思いますし、辞め方も綺麗だったと思います。

アナウンサーの先に芸能界を見つめる特に女性アナウンサーは、なんだか物欲しげで魅力半減です。

飼い犬に手を噛まれるように、育てて人気者にしてフリーになられるテレビ局側のキモチ。また、アナウンサーを目指して難関を突破したアナウンサーが人事異動で他部署に移される側のやるせないキモチ。これ、双方相当辛いと思いますよ。

なんでもかんでもアメリカ方式がいいとは思いませんが、アメリカに局アナがいないように、日本もそろそろ局アナ制度を廃止すればいいと思うのですが….

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