『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』鑑賞の薄口レビューです。「伝説の見事な終了!」「まさに完璧な完結編!」のような筆圧と血圧が高そうなレビューはほかのサイトに譲りまして、ここではネタバレを極力排除した<本作を観に行くかどうか、行くかどうかで迷っている方>向けにしっとり解説したいです。筆者はおおむね満足しています(現時点
■公式サイト:https://starwars.disney.co.jp/movie/skywalker.html [リンク]
この完結編、筆者はSWのファンということもあり、おおむね面白く拝見しました。数週間前パルパティーン皇帝が出ると聞いて「唐突すぎやしませんか?」と思ってしまいましたが、そんなことを突っ込まれるのは天下のルーカス・フィルム、100も承知のことですよね。そんなことも忘れるくらい、いろいろな仕掛けの数々で2時間22分を楽しませてくれました。
あと今回、天然ネタバレ被害も多そうな気がします。たとえば「AさんとBさんの関係に注目!」「CさんとDさんがファンが望むような結末に!」みたいなことを思わせのつもりで、良かれと思って書いたつもりが、感度が高いSWファンであれば「もうそれでわかっちゃうもの」です。なので、以下4つの薄口ポイントを挙げますが、フラットな状態で楽しみたい方は以下の予告編動画の下には行かず、ここでバイナラいたしましょう。
●その1:今回はネタバレ喰らうとエグい、映画館へ急行レベル!
今作は完結編であるため、当然ファンを喜ばそうとします。J.J.エイブラムス監督は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の時に一度そういうことをやっており、今回もファンを喜ばすものをリストアップして一個一個確かめるようにマークシートをつぶしていくような、非常に神経質で細やかで観客へ「ですよね?」と聞いてくるようなメソッドを使います。これに熱狂する人もいれば、そうじゃない人もいるでしょう。好き好きですが、つまりネタバレを喰らうと、大きくダメージを受けます。ご注意を。
●その2:この人とあの人のドラマ、対のドラマがたくさん登場する
これも完結編なので、ある意味当然のことでしょう。この人とあの人のキニナル関係? みたいなものを、フィナーレに向けて進めなければなりません。前述しましたが、実はこれが天然系ネタバレをもっとも喰らいやすいと思います。「アノ人の衝撃のアレが明らかに!」と書くと、「アレは衝撃なのか!」とわかってしまいます。ここは対のドラマがたくさん登場するということを念頭に置いて、過去の作品群を見直すとよいでしょう。
●その3:俳優たちがみんな成長している
幾人かのメンバーは、実際俳優として成長していて、またキャラクターとしても成長しているため余計にそう感じるのかもしれませんが、演技の安定感が素晴らしいです。そこにはフィナーレを盛り上げよう、フィナーレを楽しもうとする俳優個人の想いも少なからず乗っているのかもしれませんが、非常に堂々としていて余裕があって、いいお芝居が堪能できます。
●その4:音楽がバンバン鳴る!
映画なので当たり前ではありますが、全9作のファイナルになるわけなので、SWならではの音楽がバンバン流れます。個人的な薄口の印象としては、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』では音楽のインパクトが弱かったようなメモリーがありましたが、完結編ではバンバン流れますよ。
総じて言うと、完結編ですので、いろいろな人のいろいろな想いが乗ってしまうものです。作品の完成度に関係ないところで、感情的な価値判断が入ってしまうものなので、ジャッジは観に行った人が個々でするわけであり、雑音には耳を傾けないほうがよいでしょう。J.J.エイブラムス監督は長いこと「ファンが満足するものを作らないといけない」と言い続けていて、その想いがバンバン伝わってくる内容になっていました。満足するかどうかはその人が決めることですが、行くならネタバレを回避するためにも、なるべく早く劇場へ行くことをおすすめします。12月20日公開です。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』
12月20日(金)全国ロードショー
ウォルト・ディズニー・ジャパン
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