「難聴」と聞くとあまり自分に関係のない話のように思えるかもしれませんが、実は聴力は40歳前後から低下し始めると言われていて、65歳以上の日本人の約半数は言葉の聞き取りが困難になっているそうです。
自分は大丈夫だろうと思っていても、耳が遠くなるのは自覚症状が出にくいといいますし、自身の聴力を調べる機会もなかなかありませんよね。
聴き取る力の低下は認知症の発症率を高めるという調査結果もあるそうですし、長く健康に過ごすためにも聴力の低下にはなるべく早く気づきたいものです。
鳥の鳴き声を聞いて聴力テストができるウェブサービス
そこで、パナソニックが6月6日の“補聴器の日”に合わせて、気軽に聴きとる能力を確認できるようにと立ち上げたのが『聴き鳥テスト』というウェブサービス。
一般的に人間の耳は周波数の高い音から聞こえなくなっていくそうで、鳥の鳴き声はそれぞれ周波数が異なるため、加齢とともに鳴き声を聴きとれなくなる鳥が出てくるのだとか。
『聴き鳥テスト』では60種類の鳥の鳴き声を確認できるのですが、それぞれの鳴き声に難易度がつけられていて、鳴き声を聴きとれるかどうかを楽しみながら聴きとる力のテストができるのです。
例えば、もし自分の両親に難聴の兆候が出てきたとしても、なかなかストレートに「聴力テストを受けてきて」とは言いにくいものですよね。でもこの『聴き鳥テスト』なら嫌な印象を与えずに試してもらえそうです。
聴き鳥テスト体験会が開催されたので参加してみた
この『聴き鳥テスト』の公開日に合わせ、東京・高尾山にて『聴き鳥テスト』の体験会が開催されました。高尾山には『聴き鳥テスト』に収録されている鳥の中でも、聴きとる難易度が最も高い「星3つ」に設定されている鳥“ヤブサメ”が生息しているのです。
体験会の参加者たちは、果たして本物のヤブサメの鳴き声を聞くことができるのでしょうか……?
『聴き鳥テスト』には位置情報からその地域に生息している野鳥の情報を確認できる機能『聴き鳥マップ』も用意されていて、早速サービスを起動して確認してみると、どうやら周辺には“ヤブサメ”の他にもたくさんの野鳥が生息しているとのこと。
NPO法人バードリサーチの植田睦之さんと一緒に林道を歩きながら、本物の“ヤブサメ”の鳴き声を聞くべく散策を始めます!
今回の体験会には20代の若者のほかに、事前に準備した補聴器を装用している方を含む50~70代の方が参加していました。
参加した50代~70代の中には、もう自分の耳では“ヤブサメ”の鳴き声は聞こえなくなってしまった方もいるそうです。補聴器を使用することで“ヤブサメ”の鳴き声を確認できるようになるのかも気になるところです。
さまざまな野鳥の鳴き声を楽しみながら林道を進んでいくと、ついに植田さんが“ヤブサメ”の鳴き声に気づき、一同が足を止めます。
すると補聴器を装用した参加者さんも次々にヤブサメの鳴き声を確認されたご様子。「別にヤブサメなんて大した鳴き声じゃないけどな」なんて話しながらも、久々に聞くヤブサメの鳴き声にどこか嬉しそうだったのがとても印象的でした。
補聴器の早期装用で“脳の難聴”を予防しよう
加齢性難聴の発見が遅れ、音がしっかり聞こえない状態が長くなってしまうと、脳に音の情報が届く機会が少なくなって言葉や音を認識する機能がどんどん劣化してしまうそうです。早めに補聴器を装用することで“脳の難聴”は防ぐことができるので、コミュニケーション能力を維持するためにも、なるべく早い段階で補聴器に頼ることが重要なのだとか。
いずれにせよ、現在の自分の聴きとる力を確認しておくのはとても大切なこと。今回ご紹介したウェブサービス『聴き鳥テスト』は完全無料で利用できるので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
聴き鳥テスト
https://kikitoritest.jpn.panasonic.com/
※スマートフォン専用サイト