ニューヨーク時間、朝7時にイギリス王室のハリー王子とメーガン・マークルの結婚式は始まった。その数時間前から特集か組まれテレビに釘付けになる。
イギリス王室は随分開かれている。初婚のハリー王子の結婚相手は離婚歴があり、年上で、アメリカ人であり、実父は自己破産してメキシコに住み、母親はアフリカ系アメリカ人。
朝日放送の『正義のミカタ』でこの話題を取り上げていて、司会の東野幸治が漫才師のオール巨人に感想を求めると、漫才師曰く”自分の息子の嫁にでも許可をしにくい”のようなことを仰った、実のところ当然だろう。
イギリス王室の懐の深さに改めて驚いた。
そしてもっと驚いたことは、イギリスのロイヤル・ウエディングに招待されているデビッド・ベッカムが教会で着席して、式を待つ間にガムを噛んでいる姿がテレビに映し出されていた。そのマナーの悪さに呆れていると、カメラはそのまま出席者全体を映していき、なんと同じようにガムを噛んでいる人が複数いたのだ。
話しが横道に逸れたが、メーガン・マークルは多少は知名度のある女優ではあるが、ケーブルテレビ局のドラマに出演しているクラスの女優だったので、A級女優とは言えない。その女優がイギリス王室に嫁ぐのだから夢がある。
女優になるまでに苦労もしており、『Deal or No Deal』と言うゲーム番組が2006年に放送されており、たまに見ることがあったが、その番組にタイトなミニドレスをまとうスーツケースガール数十人、その他大勢の一人であったことを知った時には本当に驚いた。
日本の番組で例えると、金スマで赤い洋服を着て座っているその他大勢の女性たちの一人と思っていただければイメージが湧くだろうか。あの中から皇室に嫁ぐ人が誕生するようなものなのである。
そんなその他大勢の仕事から、女優になり、映画の端役、テレビドラマの端役、そして人気テレビドラマの準主役の役を掴み、その女優がハリー王子と結婚するとはなんたるおとぎ話の現実化なのだろう。
改めてイギリス王室の懐の深さ、そしてイギリス王室の新しい幕開けを予感する。
白人と黒人のハーフの新しいプリンセスの結婚式だったせいか、教会の結婚式で演奏した若きチェリストは黒人男性、コーラスで独唱したのは黒人男性、コーラスの指揮は黒人女性と、黒人の活躍が目立った。聖職者の長いお話も黒人だった。
考えてみれば規格外の結婚相手を選んだハリー王子も独身時代メディアをいろいろ騒がせた規格外プリンス、決して優等生ではなかった。
規格外プリンスが選んだメーガン・マークル、バツイチ、アメリカ人、年上女優、父親自己破産、アフリカ系アメリカ人の母親、そこにドラマが生まれる。現代のおとぎ話はこうでなくっちゃ。
それにしても夢があるなぁ….
画像: from flickr YAHOO!
https://www.flickr.com/photos/23566511@N04/41679837932/sizes/