時をかける少女たち-名曲カバーアイドル『アイドルネッサンス』の挑戦

  by プレヤード  Tags :  

音楽は時代を超越する。
もちろん、その時代時代に合ったヒット曲というのはあるだろう。しかし、時代を超えて歌い継がれる名曲も数多くある。いわゆる“カバーソング”と呼ばれるものである。

カバーソングにはいつの時代も一定のニーズがある。
徳永英明さんのカバーアルバム『VOCALIST』シリーズはいずれもヒットし、近年ではクリス・ハートさんの歌う日本の歌が人気を集めている。

そんな中、“名曲ルネッサンス”を活動テーマに掲げ、過去の名曲カバーに挑んでいるアイドルユニットがある。
その名も『アイドルネッサンス』。大手芸能事務所ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)が初めて手掛けた、14歳から16歳までの6人組女性アイドルグループだ。

彼女たちがカバーするのは、佐野元春の『ガラスのジェネレーション』や、久保田利伸の『流星のサドル』といった往年のヒット曲から、フジファブリックの『夜明けのBEAT』、チャットモンチーの『シャングリラ』といった最近のものまでと幅広い。

魅力のひとつは、その選曲だ。
誰もが知っている大ヒット曲、というよりは、知る人ぞ知るといった曲が多い。
それらの曲が、彼女たちの歌とダンスによって、新たな命が吹き込まれ、現代によみがえってくる。
知っている人はニヤリとし、知らない人は純粋にその曲の魅力を堪能できるわけだ。

実は、カバー曲を歌い、聞き手を満足させるというのはそれほど簡単なことではない。
というのも、元々の曲に大きな力があるだけに、ただ単に歌ってしまうと歌い手のカラーが出せずに終わってしまうのだ。
しかし、彼女たちはしっかりと曲を自分たちのものにし、歌い、踊る。決して曲の力に負けてはいない、そんな気概が伝わってくる。

常に攻めの姿勢で活動していることも魅力だ。
10月17日にはアナログシングルを発売したかと思えば、27日には生写真付きミュージックカードで新曲を発売する。
そういったメディアひとつとってみても、過去と未来を自由に行き来しているように思える。

古い時代の名曲を歌い継ぐことによって、彼女たちは自在に過去と現代とを行き来する、まさに“時をかける少女”のような存在なのだ。

これから彼女たちがどのような成長を見せるのか。そして『アイドルネッサンス』というプロジェクトがどのような展開を見せるのか。目が離せない。

※画像は『アイドルネッサンス』公式サイトより http://idolrenaissance.com/about/

アイドル&美少女系ライター。 アイドルファン歴ももう30年。新旧問わずアイドルの魅力や素晴らしさを伝えていければと思っています。 モットーは「生涯一アイドルヲタ」「人生で大切なことはアイドルから学んだ」。 夢は、世の中の「アイドル」と呼ばれる人たち全てが幸せになることです。

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