トルコ・イスタンブルのボスポラス海峡を見下ろす小高い丘の上に現在建設中の巨大モスク『チャムルジャ・モスク』。建設費はおよそ6650万ドル(約77億円)と見積もられており、完成すれば世界で最も高い尖塔を持ち、スルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)に匹敵するトルコ最大級のモスクとなる予定だ。
2人の女性建築家によって設計され、総面積25万平方メートルにも及ぶ敷地に建つ『チャムルジャ・モスク』には、35000人を収容する礼拝堂、障害者用スペース、イスラム美術館、博物館、図書館、3400台の駐車スペースが設けられる。また、女性用の礼拝所に向かうエレベーター、沐浴場、託児所も設置され、“女性にやさしい建物”になるという。
ネットを検閲したり、公共の場での女性のスカーフ着用を認める法案や酒類の販売を制限する法案を提出するなど、独裁色・イスラム色を強めるエルドアン首相の意向で2012年に建設が決まった『チャムルジャ・モスク』。発表当初から「ブルーモスクのコピーだ」「エルドアンはスルタン(皇帝)に挑戦しようとしている」「(政教分離が前提の)トルコにイスラム主義の象徴を作ろうとしている」などと批判を浴びてきたメガモスク計画だが、“肯定的女性差別”とも換言できる“女性にやさしい建物”は、またもや世俗派に批判の種を与えてしまうことになりそうだ。
画像とソース引用:アル=アラビーヤ
http://english.alarabiya.net/en/life-style/art-and-culture/2014/11/15/Istanbul-s-giant-mosque-to-be-female-friendly-.html [リンク]