-政府に雇われし『青色のリボン』-
この写真は香港の友人が作ったものだ。
香港で行われているデモ活動。先日は『黄色いリボン』を付けた民主化デモ隊のことをニュースに取り上げさせていただいた。
『黄色のリボン』を付けたデモ隊は『革命の傘』を使い、警官隊から投げ込まれる催涙弾をを防御しながら座り込みを行っていた。
そして、ここ数日デモ隊が座り込みを続けた結果、政府官僚と学生グループリーダーとの対話が行われる予定になっていたのだが・・・
しかし、突如現れた『青色のリボン』を付けた反デモ勢力によって状況は一変、対話どころではなくなってしまった。
政府にとって都合の良い『青色のリボン』を付けた反デモ勢力。彼らはどこからやってきたのか・・・
彼らは無抵抗のデモ隊に対して暴力振るい、そして『革命の傘』を引き裂いた。『青色のリボン』を付けたメンバーの中には暴力団も入っているようだ。
当然治安を守るはずの警官隊は暴力を振るっている『青色のリボン』を付けた軍団を止めなくてはいけないのだが、全くもって止める気配すらない。それどころか殴られた『革命の傘』を持つメンバーが警察に逮捕されるという始末・・・
更には『青色のリボン』を付けたメンバーの中には、デモ隊にいる女子学生に対し堂々と痴漢行為を行う者もいる。痴漢行為を行っていた者はこう言った。「デモをやっている時点で痴漢されることは想定内だろう?」
そして驚くことに、警官隊は痴漢された女子学生のほうを逮捕したというのだ・・・
香港に住んでいる私の友人達は皆同じことを言っている。
「政府も警察も何もかもが信じられない。私たちは何を信じればいいのか分からない」
政府は対話をする気がなく、そしてその手先の警官隊は武力をもって逆らう者を排除する。更には『青色のリボン』を付けた雇われし市民も現れ・・・全ては政府の思うがままのシナリオとなって終わってしまうのか・・・
「世界の人々に現在の香港で起きていることを伝えてほしい」
友人達は皆そう言っている。
以上が香港の現状だ。
おそらくデモ隊が奇跡的に政府と対話できたとしても正常な「普通選挙」が行われることは難しいかもしれない。しかし対話が行われなければデモが収まることはないだろう。
この混乱を解決するために必要なのは政府『誠意ある対応』。市民と向き合うために政府がどこまで歩み寄ることができるのか・・・それができなければ香港の政府と市民の溝は永遠に埋まることはないだろう。