ナノ一眼 PENTAX Q(製品版)で女の子を撮ってみた

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レンズ交換式デジタルカメラとしては世界最小・最軽量をうたう『PENTAX Q』(8月31日発売)は、これまでのミラーレス一眼機と比べてもさらにコンパクトで、バッテリーを付けても重量わずか200g。9月3日に発売となる『OLYMPUS PEN Lite E-PL3』は約313g(バッテリー・メモリーカード込み)ということなので、軽さではライバル機を大きくしのいでいる。
すでに静止画のレビューは多く出回っているが、動画についてはあまり触れられていないので、今回は一足先にお借りした製品版を使ってテストムービーを撮ってみた。

「PENTAX Q test video」
http://www.youtube.com/watch?v=5EDmigOQqxw

実際に手に持ってみると、このサイズはかなりインパクトがある。が、そのことが“動画機”としてのアドバンテージになるかというと、正直なところ疑問に感じた。なによりやりづらかったのはフォーカス操作だ。あまりに小さすぎるため、フォーカスを送るたびにカメラが大きくブレてしまう。動画撮影中はオートフォーカスがきかないので、これはとても困った。
露出・シャッタースピードのマニュアル設定はやりやすかったが、それも動画撮影中に操作できなくなるのは気に入らない。せっかくの小型ボディなのだから、さっと取り出して撮影しながら露出調整……といったように、機動力を活かした撮影ができたらよかったと思う。この点は、今後に期待したい。
画質は、まあまあ。筆者が使い慣れているPanasonicのGH1などと比べるとやはり見劣りしてしまうが、そもそも方向性が違うのだからそれを言っても仕方がないだろう。

今回の撮影でとても気に入ったのは、カメラ内でおこなえるイメージ調整が豊富に用意されている点だ。11種類のカスタムイメージと、11種類のデジタルフィルターと、9種類のスマートエフェクトが動画でも使うことができる(それぞれをかけ合わせて使うことも可能)。どれもなかなか味わいのあるプリセットで、クルクルと設定を変えて見ていくだけでも楽しい。
特に楽しかったのが、テストムービーの中でも何回か使っている“クロスプロセス”だ。これはシャッターを押すたびランダムに色が変化していくという一風変わったエフェクトだが、フィルムが色かぶりした時のような、非常に独特で魅力ある雰囲気をつくってくれる。シャッターを押してみないとどんな色合いになるかわからないので、撮るたびに毎回「あっ、こうなるのか!」という驚きもあり、わくわくした。

デジタル一眼カメラにおける動画機能はプロやマニアにはすでに浸透しきった感があるが、今後はもっとポピュラーな層にまで拡げるためにも、このようなカメラに頑張って欲しい。

モデル 中島かれん(17歳/ SMASH MODEL MANAGEMENT所属)
音楽 Taeko Numao