2013年の、振り込め詐欺など『特殊詐欺』による被害総額が、前年より122億円以上多い、486億9325万円に上り過去最悪となったことが警察庁のまとめで分かった。この額は怖ろしいことに1日に何と、1億3000万円以上の被害金額が出ていたことになる。このうち息子や孫になりすましてだます『オレオレ詐欺』の被害が最も多く、全体の78パーセントに及ぶ。この『オレオレ詐欺』はいったん被害が減少していたのだが近年再び増加に転じ、去年の被害件数が多い順に東京、神奈川、埼玉、千葉と続き、南関東1都3県だけで全体の77％を占めているとのことだ。
一方『オレオレ詐欺』には引っ掛かりにくそうなイメージがある大阪だが、医療費や保険料が返還されると持ちかけだます『還付金詐欺』の被害が全国の中で最も多く確認され、その数は東京の倍以上となっている。
また、あまり聞き慣れないが、パチンコや競馬などで必ず勝てる方法を教えるとしてだます『ギャンブル必勝法詐欺』の被害も大阪が最も多くなっており、大阪はこの2つの詐欺の被害がほかの地域に比べて突出して多くなっているとのことだ。
この不本意な結果により、大阪の人は自分自身には何も得することがない『オレオレ詐欺』ではなく、自分に何らかの利益をもたらしてくれる『還付金詐欺』や『ギャンブル必勝法詐欺』などの被害にあいやすいことがわかってしまったようだ。そう“おいしい話”には積極的に乗っかる傾向があるという残念な結果を知らせることとなってしまったのだ。しかし、まだ西日本にはそれほど『オレオレ詐欺』を仕掛ける絶対数が少ないようなので完全に結論付けることは出来ない。
それにしても、大阪の人には本当に申し訳ないことだが良くも悪くも今回の調査により犯罪の被害者側にも県民性があらわになるという大変興味深い結果を見ることとなったようだ。
だが、振り込み詐欺による被害額が去年過去最悪になってしまったのは非常に深刻な状況であり、今、自分には関係ないと思っている方にも、全国どこにいても誰でも詐欺の被害者になってしまう可能性があることをわかっていてほしい。またこうした不本意な結果が出ないよう自分自身と周りの人たちも含め怪しい話には十分注意していただきたい。
なお『特殊詐欺』には、『オレオレ詐欺』『還付金詐欺』『ギャンブル必勝法詐欺』の他、『架空請求詐欺』『融資保証金詐欺』『金融商品等取引名目の詐欺』『異性との交際あっせん名下の詐欺』などがある。
（画像は足成より引用しました）
