面接中に「給与払えないんで、現物支給で」と後ろから声。凍りつく面接官。気まずい応募者。
世の中には常にとてつもないものが存在する。世に言うブラック企業の中には、悪い意味でとてつもない企業が存在する。これまで取材してきた企業の中から、ウワッ、と思うようなすごい企業を紹介する。
東京某地の某企業の話しである。面接に行ったAさんの声。
「面接官は面接中に明らかにやる気がなく、こちらの経歴説明にも、ダルそうな回答しかしない。ヤバい感じがしてました。僕はこの時点で、ヤバい。これは帰った方がいいと思い出していました。
そんな時、商談スペースのついたての向こうの事務室からとんでもないことが聞こえてきたんですね。ええ、悲鳴のような声でしたよ。
『ああ、なんとかさん?今ウチ、正直資金苦しいんですよ。社長の一存で、給与払わないことになったんで。現物支給で今月は我慢してね。いや、受けられないって。そう言われも、規則なんで。社長から言われたから。なにっ、「絶対に許さない?」いや、そういわれても僕も困るんで。まあ、そういうことで。僕は伝えたんでッ!』
いやあ、面接官も凍りついていたし、僕もちょっと参りましたね…
僕が面接官に「今資金繰りがどうのって後ろで…」と聞いたら、「いや、それはそれとして。うちは中途入社でも、3年後には退職金出る福利厚生のいい会社なんですよ!」とすごい勢いで、満面の笑みで言われましたね。」
『まあ、それはいいんで。本日はありがとうございました。』と、そそくさと帰ったのはいうまでもないです。」
これはプライバシー保護のために話を少々変えているが、実際にあった話である。
この手のマジヤバ企業にあたった場合はハローワークに連絡しよう!
倒産寸前の企業でも人を雇おうとするケースは結構あるようで、ネット上でも「うち、かなりやばいけど、求人は嘘をついて出しているんだよねー」という書き込みが散見される。ハローワークなどでは、現在積極的にこの手の企業の情報を収集しており、都内のハローワークの係官に話を聞いた所、
「ハローワークでも現在、ブラック企業の情報を集めているが、いかんせん、情報が集まらない企業も多い。情報提供はありがたいです」ということだった。ハローワークで求人票をもらい、その手のブラック企業に当たった場合は是非相談して欲しい。
画像は足成(http://www.ashinari.com/2013/04/21-377900.php?category=6)より