『東京モーターショー』といえば国際的な展示会ですが、実は海外向けの報道関係のイベントは開催されていませんでした。今年(2013)は初の試みとして『Mobilityscape Tokyo』(モビリティースケープ東京)が開催されました。モーターショーといえば完成品だけのショーでしたが、このイベントで海外に日本の物作りの心も伝わっていくのではと考えます。
自動車メーカートップ5人がトークセッション
自動車メーカーのトップが海外向けにトークセッションの形でPRしていました。自動車そのものの話題はほとんどなく、物作り、クルマの楽しさについての話題が多くをしめていました。
・豊田章男 トヨタ自動車株式会社
トヨタはファンツードライブを中心に考え、自動運転はそのための事故防止のためと考えている。
・志賀俊之 日産自動車株式会社
日産は世界の横のつながりを重視している。天災が発生しても世界の拠点で連携して事業を継続する。
・池史彦 本田技研工業株式会社
想定外という言葉が震災以降耳にするようになったが、技術には想定外という言い訳は出来ないという考え。 ITを活用しながらも物作りの力で想定外が発生しない活動をしていく。
・子飼雅道 マツダ株式会社
人々が見た瞬間に「欲しくなるクルマ」を作っていく事が必要だと考えている。理屈ではなく本能をかき立てるくらい欲しくなるクルマが理想。
・益子修 三菱自動車工業株式会社
三菱は85%が海外製造であるが、それでも日本で生産する理由は、企画から製造まで国内で行う事で物作りの精神を受け継いでいくことが理由である。
このように最終製品のクルマ以外の話題が多く、モーターショーだけでは見えない部分がわかるイベントでした。
『トヨタ2000GT』など往年の名車が会場に展示
このようなイベントを通じて、海外にも出来上がったクルマとしてだけでなく、物作りの心などが伝わってくれると良いと感じます。
トークセッションの模様 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=rtH69Z0Pdds
写真は筆者が撮影しました。