
車はもはや、単なる移動の手段ではないのだな。日産が発表したセルフドライビングカーを見て、つくづく思った。車はより”生産的な”場所になるかもしれないと。
セルフドライブが、究極のところまでいったとしよう。ヒトドライバーが行っていたことを全て、車自らがやってくれる。ドライバーが必要ないとなると、車内はヒトにとって、様々なことをするための空間になる。仕事の準備をする、勉強をする、睡眠をとる、食事をする・・・。運転のことは車にまかせて、目的地に着くまでの時間を有効に使えるのだ。室内でやっていたことを、そのまま車内でできるようになる。もう車は”動く部屋”だ。
特に、身体的な理由で運転ができなかった人々には、もちろん朗報だ。元々肉体的ハンデイキャップをものともせずに活動してる方々にとっても、更に世界は広がることになる。少なくとも車での移動に関しては、身体的ハンデイキャップがあるヒトとないヒトとの間に、全く境界がなくなるわけだ。
日本では、自動車教習所は必要なくなるかもしれない。ドライバー付き社用車で会社役員が出社するということも、過去のものになるかもしれない。それもまた、新しい車社会の幕開けの証拠である。新しいものを歓迎するには、古いものにキッパリと別れを告げなくてはならないこともあるのだ。
さあ、新製品がお披露目された!あとは価格だけ・・・かなりの需要が見込まれるのは必至。せっかくの新時代の車。皆の手に届くように・・・日産にはご配慮を願うばかりである。