
『マネー・トークス・ニュース』というMSNのニュース媒体で『スターバックスは、劇的な改革の一環として、人気ドリンクと企業ポジションを廃止しました。モバイルオーダーの需要に対応しながらも、伝統的なコーヒーハウスビジネスへの回帰を目指しています。』の記事が飛び込んできた。
詳しく調べようと検索すると、この記事は2月下旬に大手メディアでは既に伝えていた。2月下旬のニューヨーク・ポストによると『1100人の解雇、13のドリンクメニューを廃止』とあるので、先ほどの直近のニュースは1000人の解雇だったので100人は救われたことになる。
丁度、明け方、Xの投稿で社労士の男性が
スタバのコーヒーを
わざわざテイクアウトする人どう思いますか?
スタバは『場所代』なのか『コーヒーを楽しむ』なのか。
…とポストしていて、面白い!と思っていたので、このスターバックスの業績が良くないニュースとシンクロしたのが興味深かった。
こちらニューヨークではスタバの店舗は徐々に減りつつあるので、勢いはないのだろうと思っていた。以前はオシャレなイメージだったが、ブルーボトルコーヒーや他のイメージのよいカフェが増えてきたので、スタバ独壇場劇場はもう終わったのだと思う。
ニューヨークでもスタバのコーヒーを持ち歩く人は、心なしか見せびらかしているように見える。特にビジネス街ではオフィスでコーヒーは飲めるし、オフィスのコーヒーもバラエティーに富んでなかなか美味しいのでわざわざ買う必要もないと勝手に思うのだが、スタバにこだわる人がいるのも事実。
考えてみればスタバは店舗が広すぎると思うし、そこに居座る人も多く、コーヒー一杯で長居されても商売のプラスにはならない。それにマンハッタンは人が多いため発注したものを手にするまでに待たなくてはいけない。店舗のスタッフは忙しくカウンター内で働くから、ミルクやマドラー、砂糖にナプキンを置いている場所が汚れていてもそのままの店舗も結構多かったので、ステキなカフェの感覚が薄れゆく。
残念ながらスタバはもう古い印象なのかもしれない。一時、トレンドになったこともあったし、スターバックスは”ハーバード大卒もその他の社員も同じように扱う”と言っていたのを思い出したけど、当時、聞いた時、ちょっとウソ臭いと思った。
スタバの勢いは衰えても、スタバより随分安いダンキンドーナツは健在である。コーヒーとしてはスタバの方が断然美味しいが、コーヒーと共に買うドーナツも安いし、席に座って一服するのにせいぜい6ドルくらいで済むが、スタバならこうはいかない。
ニューヨークの物価の高騰に市民は悲鳴を上げている。ニューヨーカーはリッチな人も多いが、一般的には皆、この値上がりラッシュに四苦八苦している。ちょっとでも節約を試みる小市民にはスターバックスは確実にぜいたく品と言える。
ミッドタウンのパークアベニューは一流企業がオフィスを構えるビル街であるが、昼休み時にはフードトラックに長蛇の列がいくつも見られる。ランチタイムは1時間なので、待ち時間が惜しくないかとも思うけど、少しでもランチマネーを安くあげたいのであろう、彼ら一流企業勤務の人たちでもだ。
世間の人々は常に新しいものを求めていると思う。こうしてスターバックスの景気が悪いニュースが報道されると人はスタバから遠ざかる。おそらく、これからもスターバックスは縮小が続くと思う。