
大学入試を見直そうという声が、最近政府内で上がっている。TOEFL受験必須。センター試験廃止?大いに議論していただきたい。入試も世につれ、だ。ここでひとつ。改革については専門家にまかせるのが安心かも知れないが。大学受験を経験した受験OB・OGに、現行の受験制度について広く意見をきいてみてはいかがだろうか。
自治体が新しい条例を作ろうとする時など、地域住民の意見を取り入れることは日常茶飯事。ならば、新しい入試制度を設けようとする際、受験経験者の考えも採用してもよいのではないだろうか。専門家も受験に関する知識はあるにしても、試験というものは、やはり受けた者にしかわからないところが多いはずだ。
受験を終えて間もない一回生を対象に、受験各科目について、アンケートをとってみる。(アンケートの質問内容を考えるのもまたひと苦労かもしれないが。)試験問題について、良かった思うところ、改善が必要だと思うところ、率直に書いてもらう。アンケートをとる代わりに、試験内容について語り合う場を設けても良いだろう。慌てることはない。受験経験者への調査は数年続けていただきたい。整理するのもたへんだと思うが、膨大な資料があってこそ、改革に役立つのではないか。
今の大学入学案内のパンフレットは、見ていて本当に楽しい。どの大学のパンフも個性にあふれていて、私でさえ今からでもまた入試にチャレンジしたくなってしまうほどだ。これだけたくさんの大学を抱える日本。これらのパンフに負けないくらいに個性豊かで、かつ受験生を引き付けるような入試問題を作る。それには作り方も大胆に変わってしかるべきだろう。
入試問題の改革や作成は、一筋縄ではいかないのは当然のこと。だからこそ、受験経験者の意見は大いに参考になるのではないだろうか。受験勉強の辛さも楽しさも記憶に新しい彼らに、後輩たちがより良い試験を受けられるよう、是非手助けをしていただきたいと願う。