東海旅客鉄道(JR東海)が『中央新幹線』(リニア)の中間駅についてのコンセプトを発表しました。従来の考え方にとらわれないものとされ、駅として必要なものしか設置しないという考えです。その中には“切符販売”も駅では行わないという物もあります。
鉄道会社は必要最低限の物を提供
JR東海の発表によると、
・将来の旅客輸送を踏まえる
・駅には営業専任要員を配置しない
・効率と機能性を徹底したコンパクトな駅
・建設費以外にも開業後の運営費も圧縮
などとあります。構造は、地上部分に最低限の面積で、改札やトイレが設置され、ホーム階に階段、エスカレータ、エレベータで接続されます。空いたスペースは賃貸として開放され、地元自治体などが飲食店や物販の設備を設置できるとされています。
切符販売を駅では行わない
具体的な方法は示されていませんが、リニアの中間駅では、切符販売を行わないと発表されています。 これは、現在の新幹線でも行われている、『エクスプレス予約』のようなウェブを使った購入や、旅行代理店などでの販売になることが予想されます。また、”中間駅”という表現をしているということは、ターミナル駅では従来通り切符の販売が行われるかもしれません。
鉄道マニアが過去のものになるかも?
鉄道というと、車両の形や塗装、駅によって違う雰囲気、制服、駅弁や車内販売など、移動以外の体験を今までは提供していました。このため、熱狂的な鉄道マニアから、ライトなファンまで惹きつける魅力が鉄道にはありました。しかし、今回のリニア新幹線のプランだと、中間駅はどこの駅も標準化されて同じという状態になります。
この発表は鉄道は純粋に旅客を輸送するという部分に注力して、今のように「本質的な部分以外」での装飾を排除していくという気持ちを表していると思います。
鉄道マニアにとっては残念な動きですが、ビジネスパーソンにとっては歓迎できる流れかもしれません。
当社が用意する中央新幹線の中間駅のイメージについて(PDF形式)
http://company.jr-central.co.jp/company/others/_pdf/info_31.pdf
JR東海 Central Japan Railway Company
http://jr-central.co.jp/
写真はjr-central.co.jpから