先日、旅行で長野県の諏訪まで行ってきました。
諏訪湖はでっかくてきれいだし、至るところに温泉や足湯があるし、移住してきた若者が作ったおしゃれな店も増えてきてる。だけど街自体はとても静かで空気も澄んでいる気がするし、すごく好きな場所なんですよね。
東京からだとバスでも電車でも行きやすいし、日帰りや1泊2日でのちょっとしたワーケーションにも便利。ちょくちょくリフレッシュしに行きたくなるというか、帰りたくなるような素敵な街なのです。
だけど諏訪湖にはヤバいソフトクリームがある
そんな素敵な諏訪ですが、諏訪湖の遊覧船のりばにある売店ではおそらく日本一ヤバいであろうソフトクリームが販売されていることも旅行好きの間では割と有名だったりします。
パッと見た感じは、普通の遊覧船のりばだし、普通のソフトクリーム売場。だけどメニューをよく見ると、すぐにそのヤバいソフトクリームが視界に飛び込んできます。
その名も「バッタソフト」。なんと商品の写真には「衝撃的すぎてお見せできません」とモザイクがかけられています。ヤベえええ~!
諏訪湖名物「バッタソフト」
ここでいうバッタとは、田んぼを荒らす害虫のイナゴのこと。イナゴを食べる文化があるのは長野だけではありませんが、害虫のイナゴは貴重なタンパク源・カルシウム源でもあったため、駆除したついでに佃煮や素揚げなどにして食べられていたのです。
今もその文化は残っていて、長野のスーパーなどに行くと普通にイナゴの佃煮が売られているので苦手な人はびっくりしちゃうかもしれません。(虫が苦手な人はここから下は読まないほうがいいかも……)
こちらをソフトクリームにトッピングしたものが「バッタソフト」というわけですな。
イナゴの佃煮自体は割と普通に美味しくて、イナゴは甘エビのような感覚で食べられるし、佃煮なので味は甘じょっぱくていい感じ。でもソフトクリームにトッピングするとどうなんでしょうか……?
確かに衝撃的な見た目
このときすでに季節は12月。気温は氷点下すれすれで、あまりソフトクリームという気分でもなかったんですが、せっかくなので食べてみることにしました。
注文をすると女性スタッフがソフトクリームを目の前で作ったあと奥の方に移動し、なにやら時間をかけて丁寧にイナゴをトッピングしている模様。待つこと数分。「お待たせしました~」とスタッフが持ってきてくれたのがこちら!
うわああああ~! これは確かに想像以上にグロい! ソフトクリームに大量のイナゴを乗せるだけでなく、一匹ずつ丁寧に突き刺してくれています。
夏場はもうちょっとソフトクリームが柔らかくなるんでしょうが、冬なのでカチカチ。突き刺すのもきっと大変だったんでしょう。なんていうか、お手数おかけしました……。
肝心の味は……? →意外とイケる(笑)
というわけで雄大な諏訪湖を眺めながらバッタソフトをパクリ。……おおっ、意外とウマい。全然いけちゃう。
ベースとなっている生乳のソフトクリーム自体がしっかり美味しいのも大きいんでしょうけど、例えるなら塩キャラメルのよう。佃煮のほのかな塩気がソフトクリームの甘さを引き立てているような気がします。イナゴのカリッ、ムニッとした食感もアクセントになっている……のかもしれない。
でも正直食べにくい。ソフトクリームをかじると、イナゴの体や脚が頬にツンツンと刺さってくるのです。
味的にはプラスに作用していると思うけど、食べるのには邪魔。見た目もマイナス。つーかこれ、佃煮のタレを垂らしておけば別にイナゴがなくてもいいじゃん!
楽しく長野の食文化に触れられる
でも、こうやって面白がりながら長野の食文化に触れられるのは素敵なことかも。味的には全然アリなわけですし、スーパーでイナゴの佃煮を見かけて「よし食べてみよう!」とはなかなかならないでしょうし。
ちなみにこちらのお店では長野の郷土料理「おやき」の中身をイナゴにした「イナゴおやき」なんてものも販売されていますぜ。