今、学生の間で盛り上がっているサークルは、一昔前のテニスやスキーではなく、サウナなのかもしれません。サウナの学生サークルの動画を見ると、男女とも半裸やビキニで熱気渦巻く空間でひしめきあい、そのあと叫びながら水風呂に飛び込んだりしていて、眉をひそめながらも羨ましさが否めません。
先日、東京大学サウナサークルとして話題の「ロウリュ」がプロデュースして、マッチングアプリの「CoCome」が協賛した一日限りのイベント「青空ストレス発散fes supported by COCOME」が行なわれました。DJ KOO、やしろあずき、ソウナコンシェルジェの羽堂珊真、岸田メルなど著名人も参加。
イベント会場はMAGNET by SHIBUYA109の屋上で、そんな場所でサウナができるのかと思ったら、グランピングのような透明のドーム型テントが設置されていました。中には熱せられたサウナストーンが入っていて、90度以上の室温になっているとか。おしゃれで外が見えて解放感もあって、自宅に庭がある人なら導入できそうです。
まず、壇上に今回のイベント出演者が登場しトークタイム。東大サウナサークル代表の石井氏は、ストレス社会の中でストレスを抱えながら学生生活を送ってきて、ストレスを解放したいという動機でサウナ活動を始めたそうです。ちなみにストレスのもとは、恋人関係の悩みだそうです。サウナのような熱い青春を送っているのでしょうか。
DJ KOO氏は「61歳になったんですが、この年になると若い連中が何かをやっているのを応援したい。口を出して煽っていきたい」などと語りました。常に心に熱波がうずまいているようです。東大サウナサークルの存在は、娘さんにTikTokでバズっていると聞いて知っていたとのこと。「今回の出演者の中では一番にわか」と言っていたので、一番年長者なので、衆人環視の中で体調に異変が起きないと良いのですが……。
石井氏は、サウナを楽しむポイントとして「水風呂が苦手な人も多いですが、だいたい10分くらいサウナに入れば、そのあと水風呂に1~2分入ってととのいます。そのハードルを超えたらサウナにどハマりします」と、アドバイス。やしろ氏は「初心者の方で一番怖いのはタオルが当たること。距離感を気をつけてください」と忠告しました。DJ KOO氏は「熱い熱い熱波を受け止めて、ストレスフリーで最高なサウナを味わっていきましょう DO DANCE!」と、盛り上げました。
今回は水風呂はないのですが、服を着たままでも気軽にテントサウナに入って体験できるとのこと。まず、DJ KOO氏が館内着的なリラックスウエアで室温90度のテントに入りました。イベント来場者から何人か、実際にタオルを振って熱波を送ります。1回20秒の熱波タイムでしたが、DJ KOO氏は余裕の表情で座っていました。
「熱い空気が全部自分のところに来て、耐えていたらだんだん気持ちのよさがでてきて、余裕でした。もっとガンガンきてもらってもいいですよ」などとコメント。「僕、東京ドームでライブやったことあるんですよ。大丈夫です!」と、サウナでさらにエンパワーメントされたようでした。
会場には占いブースなどもあり、せっかくなので立ち寄って、悩みなどを相談。去年から対人運が下がり気味で、悩みの元である人たちは言っても通じないから、なるべく自分の感情や、居場所などを公表しない方が良い、とアドバイスいただきました。人間関係もととのえたいところです。テンションが下がってきたので熱波師体験で気分を高めたいです。
テントサウナには屈強なマッチョマンが座っていて、希望者は彼らに熱波を送る体験ができるとのこと。サウナストーンからたちのぼる蒸気を、タオルを振ってサウナの中の人に浴びせます。初心者なので、まず、サウナサークルの若者にタオルの振り方のレクチャーを受けました。タオルの端を持ってそのまま振ると、熱波が自分に来てしまうので、二つ折りにして背中に回し、広げながら振ると、熱波は目の前の相手に届くそうです。今後いつ使うかわかりませんが、熱波豆知識をインプット。
テント内に入り、ふわっとタオルを振ってみたら、マッチョ系男子が「優しい!」などと叫んでくれました。リアクションがあると熱波を送り甲斐があり、承認欲求も高まります。続いての参加者が熱波を送ると「もっと熱くしてくれよ!!」などとメンズに挑発されていました。熱波はコミュニケーションです。
テントサウナの中は乾燥しているせいか、快適な熱さでした。サウナ内ではデトックス状態でネガティブな思いも浮かばないことを実感。サウナサークルの学生さんたちもサウナ内では邪心などは芽生えず、男女ともさわやかに、健康的な汗をほとばしらせているのかもしれません。