ひどい!ひどすぎる!「超ブラック企業」に筆者が勤めたときの残酷録!

  by 丸野裕行  Tags :  

どうも特殊犯罪アナリストの丸野裕行です。

筆者はかつて、コピーライターとして中堅の求人広告会社に勤めていましたが、求人サイトで検索して見つけたとある食品メーカーのライター職に転職しました。しかし、求人にはいい言葉ばかりが列挙されていたその会社、想像を絶するほどの超ブラック企業だったのです

今回は、そのブラック企業の非道極まる体験と「こんな求人広告には気をつけるべき」という対策をお話ししたいと思います。筆者はそこでどんな酷い思いをしたのか、ご覧ください。

社長がフランクな雰囲気を醸し出す

筆者がその会社に転職をしたのは、10年ほど前でした。求人広告に限界を感じていたので、5年勤めた会社を辞めたわけです。次の転職先は意外にも早く見つかりました。それは大手の求人サイトでヒットした『株式会社Z』という中小企業でした。地元京都に開業して、6年。

【学歴、年齢、経験不問】
【みんなでワイワイと運営している会社です!】
【季節ごとにレクリエーションあり】
【昇給あり】【ボーナスあり】
【あなたの力を試してみませんか?】
【アットホームな社風!】【若手が活躍!】
【やりがいある仕事!】

というサラリーマンの目にはキラキラと輝く文言が踊っていました。

面接は本社のデスクで、そんなに大きくないオフィスでしたが清潔感があり、アロマのいい香りが漂っています。オオバコで、営業マンと事務員がひしめいている古いビルに勤めていた筆者は「こんなところで働ければどれだけいいだろう……」と思っていました。

面接官は採用担当と社長の2人。社長は少しコワモテでしたが、ニコニコと柔和な笑顔をたたえ、「緊張しなくていいから、フランクに何でも話そう」と声をかけてくれました。まさに仏のような社長。しかし、隣に座る採用担当はなぜか浮かない顔。なぜなのか……その疑問は入社前の研修ですぐにわかりました。

面接後に飲みに……

面接では筆者の話を聞き出すだけで、あいかわずニコニコを笑っています。面接後、社長は「ウチ、来るか?」と一言いい、業務時間中にもかかわらずにカバンを持ち、「この後、時間あるか?」と訊ねてきました。

「おい、山田、業務あるんか?」と採用担当にそういうと「もうええ、付き合え」と一言。怯えたようにそそくさと机を片付ける山田さん。

それから、筆者は昼から営業している居酒屋に連れていかれて、酒を飲まされました。それからは、数件はしご。最終地点はキャバクラ。そこでの社長は自分をさらけ出して、「明日から来い」と筆者に告げたわけです。こんな会社に入ったらほかには行けないな……その思いは木っ端微塵に打ち破られました。

次の日は会社の雑用、その翌日に地獄がはじまる

次の日は入社予定の仲間7人とつつがなく雑務を終え、社長の夕礼がはじまりました。

明日から研修やから、ここの施設でやる。泊りやからな

手渡されたのは、京都にある公共施設の宿。翌日、着替えを入れたバッグを抱えて宿に向かいます。すると、会場には明らかに異質なスーツ姿の男が2人。なんとその男たちは自己啓発セミナーをはじめたのです。

新入社員同士をが罵り合い、いがみ合い、抱き合い、喜怒哀楽を表現したりとわけがわからない。しかも、自分はなぜ生まれたのか、自分が一番大事にしていることは、など深夜まで自己問答し、泣くまで部屋に帰してくれないという事態に陥りました。

辞めるわけにはいかない

「おまえたちは、これで俺の仲間や! 家族として迎えるぞ!」

次の日に声高に言った社長。会社も辞めたし、ここを辞めるわけにはいかない……初めだけだろう……。しかし、希望とは違い、それからも地獄の日々が続きました。

・社長の飲み会や食事会は強制参加

・毎日、ターゲットになった社員は詰められる

・トイレに行かせてもらえない

・労基に行くと言うと脅される

・毎日遅い時間までダメ人間呼ばわり

・休日は社長の自宅の引っ越しを手伝う

・深夜まで作業させられて自宅へ帰れず、会社で寝泊まり

・昨日までのプロジェクトが気分次第で今日変わる※準備していたのに

・いきなり怒り出して、何が悪かったのかを深夜まで考えろという

・気分次第で、遠方へ旅行とかりだされ、高速で蛇行したり、急ブレーキを踏んで威嚇してくる

こんな会社でした。それから筆者は半年で辞めました。ライターの腕を見込まれて次の就職先が見つかるまでそんなに時間はかからなかったのが幸いです。

このような会社に引っかからないようにするために気をつけることは4つ

1.筆者が引っかかったようなあいまいな表現が並ぶ求人
2.事業規模の割には採用人数が明らかに多い求人
3.体のいい言葉で仕事内容を言い換えている求人※顧客サポート→クレーム処理係など
4.常に募集が掲載されている
5.収入例が不自然に高い求人※30代:年収785万円など

この時代、内定が出なくて焦る人に限って、こういった企業に引っかかるので注意が必要です。
コロナ禍で混とんとした時代、職を失ったという方は絶対に気をつけてください!

(C)写真AC 
※写真はイメージです

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『アサヒ芸能』『実話ナックルズ』や『AsageiPlus』『日刊SPA』その他有名週刊誌、Web媒体で執筆。 『丸野裕行の裏ネタJournal』の公式ポータルサイト編集長。 文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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