まあ、だいたい、ほとんど、どんな飲食店でも食べログには載っているものですが、このお店は食べログに載ってない。別に食べログを拒否しているわけではないようだが、とにかく載ってない。
まさに1人だけの最強ともいえる孤独のグルメ
おそらく、飲食店ではなく「南アジア系食材の商店」だと認識されており、誰も食べログに登録しようと思わないのかもしれない。しかし店内には、ひっそりと1席だけ客席があり、そこでシェフ作り立ての本格南アジア料理が堪能できる。そう、まさに1人だけの最強ともいえる孤独のグルメを堪能できるのだ。
スターケバブビリヤニハウス
そのお店は、JR十条駅から徒歩1分ほどの場所にある『スターケバブビリヤニハウス』(東京都北区上十条2-24-8)。このレストランはアジア食材を販売している『MAZUMDER HALAL FOOD』の中にあり、客席は商店内に1席だけ。厨房はさらに奥にある。
確かに商店内に1席しか客席がない!
お店に行ってみると、確かに、商店内に1席しか客席がない! しかも極めて狭い。さらに出入り口に客席があるので、お客さんが入るたびに背中に視線を感じる。テイクアウトのフード販売もしているため、買ってすぐに食べたい人が座る席として客席を使ってもいいようだが。メインは店内で食べる人用のようだ。
チャパティ定食
今回オーダーしたのは『チャパティ定食』(税込1045円)。チャパティ3枚にサラダとカレーがセットになったものだ。しかし、メニューをよく見てみると、チャパティ定食なのに「ロティ or パラタ or ライス」と書かれており、チャパティが選べない!
オーダーを受けてから野菜をカット
店員さんにチャパティも選べますか? と聞いたところ、「チャパティ大丈夫! あるよ」とのこと。ホッとした。カレーは野菜カレーを選択。
こぼれそうなほどなみなみと水を注いだグラスを持ってきて、「オマチヲ~」と言いながら厨房に入っていった店員さん、野菜を切り始めた。シェフだったんだ! オーダーを受けてから野菜をカットし、炒めはじめた。意外としっかりしてる。作り置きしていないところに好感が持てる!!
オニイチャンもうすぐね~
……しかし、なかなか完成しない。厨房のほうをチラッと見ると「オニイチャンもうすぐね~」「もうすぐデキルね~♪」と言ってくるシェフ。その後もなかなか出てこない。
またチラッと見ると「オニイチャンもうすぐね~」「もうすぐデキルね~♪」と言ってくるシェフ。それを4回くらい繰り返して待つこと25~30分、チャパティ定食がやってきた。
スパイスが際立つ野菜カレー激ウマ
めちゃくちゃうまそうだ! 野菜がパリパリで新鮮なのが見てわかる。カレーと一緒に煮込んで作り置きではなく、あとから野菜を足してカレーに仕上げたようす。事実、激しくウマイ! スパイスが際立ってる。スパイスひとつひとつが、しっかり冴えてて、ダイレクトに「生きたまま届いている」。これすげー良き!
店員「今日シェフ休みで」
あまりにも絶品すぎて店員兼シェフに「すっげーうまかったです!」と伝えたところ、「アリガトゴザイマスー。今日シェフ休みで、頑張ってワタシが作りましたー♪」。
えっ、誰!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
バングラデシュ出身のお店のオーナー
シェフがいないので代わりに作ってくれたこの人物、バングラデシュ出身のお店のオーナーとのこと。「じゃあいつもとカレーの味は違うのですか?」と聞いたところ「うン」とのこと。正直! 素直! ……なかなかレアな味だったのかもしれない。
シェフが作ったらさらに激ウマかも
ちなみに、商店内には1席しかないが、建物の横に2階にあがる階段があるらしく、大人数のときは言ってくれればそこで食べても良いとのこと。近くにある『ベンガルレストラン スターケバブ』(東京都北区上十条3-22-7)は系列だという。
オーナーでさえ激ウマなんだから、シェフが作ったらさらに激ウマかも。リピート決定! カレー好きに激しくオススメできるお店なり。