先日のアップルの発表会で「iPad Air」と並んで“一般人”にもう一つ注目されたのが「iPhone SE(第三世代)」の発表でした。2020年に発表された第二世代は、第一世代からのスパン(2016年から4年)からすると早い更新(2020年から2年)でした。最新のiPhone(iPhone 13 Pro)と同じ、A15 Bionic搭載で、これまたiPad Airと並んで大盤振る舞いに感じる内容です。
iPhone 13 シリーズとの違いは、カメラ性能などハードウェア性能以外では形状や、Face IDでなくTouch IDを搭載したホームボタンなど限定的のように思います。
とはいえ、iPhone 13シリーズもカメラ機能はカメラの数や光学性能以外では、A15 Bionic搭載による「コンピューテーショナルフォトグラフィー」によるところが大きいとされていますので、日常用途においては何ら不足はないと思われます。
こういう広告に使うような写真をiPhoneで撮る必要に迫られるシーンがiPhone SEを使う人、もっと言えば、iPhoneを使う人にどれだけあるかということを考えると、「iPhone SEでいいんじゃないか?」と、冷静になると思ってしまいます。iPhone 13 Proをしても、今回は「シネマティックモード」という動画機能が売りでしたので、もはや写真撮影の機能は行き着くところまで行った感もあります。
何といってもコロナ禍において、マスクをした状態でFace IDが機能しないのは不便極まりないです。Touch IDであればマスクをしていてもロック解除できますので、ニューノーマルに適していると言えます。本来であればシネマチックなんちゃらを搭載するよりも先にiPhone 13シリーズで、Face IDとTouch IDハイブリッド搭載してくるべきだったと思いますが、「偉い人にはそれがわからんのですよ」ってことなのかもしれません。
iPhone SE(第三世代)は、第二世代の価格に比べると7000円~1万円程度高くなっていますが、A15 Bionic搭載で、iOSのアップデートもiPhone 13シリーズと同じ期間サポートされるなど、製品寿命を考えると価格差以上のお買い得感はあります。また、iPhone SEはキャリアショップで割安な販売方法の機種に使われることも多いので、第二世代の在庫がハケる頃にはぐっとお安く入手できそうな予感もあります。
iPhone 13 Proに新色(緑)を投入したりiPhone SEにA15 Bionicを搭載してくるなど、チップの歩留まり、量産効果をあげたいのだろうなとか、テコ入れ感をヒシヒシと感じる今回の発表でしたが、ユーザーにとってはコスパ良いお買い得iPhoneをゲットできるチャンスなので良かったと思います。