初音ミク×YMO=HMOが音楽業界を救う!?

  by ホアキング  Tags :  

ボカロPをご存知だろうか。
初音ミクや巡音ルカといった「VOCALOID」を使って音楽や動画を作るプロデューサーのことである。
ニコニコ動画での公開を始め、初音ミクイベントなどではDJなどもこなす、サブカル音楽のカリスマたちである。

柴咲コウとのコラボレーションで有名になったDECO*27(デコ・ニーナ)や、sasakure.UKなどが広く知られている。
そんな中、彼らが所属するレーベルからの12日(金)の発表で、坂本龍一さんのYMOのアルバム「増殖」を完全に初音ミクでカバーするCDが発売になることがわかった。

タイトル名は、HMOとかの中の人。(PAw Laboratory.)『増殖気味 X≒MULTIPLIES』(仮)。
なんだか雲をつかむような名前だが、すごいのはその中身である。

 

細部までカバーしている細かさ

・初音ミクの「VOCALOID」を活用している
なんと、SF作家・野尻抱介が脚本を執筆したコントも初音ミクを使って収録している。

 

・スタッフ陣がオリジナルYMO作品を手がけた人間たち
YMOのエンジニアである寺田康彦をエンジニアとして、ギタリストも当時のスタッフの息子を活用している。

 

こういった、脇をかためるスタッフたちが非常に個性豊かなのである。
細部まで徹底されたこのアルバムが、どこまで順位を伸ばすことが出来るかは注目だ。

 

2ちゃんねるからも受け入れられるコンテンツ

YMOといえばテクノミュージックが特徴だ。
テクノ関連のスレッドは2chでも人気が高く、常に新しいスレが立っては更新されていることも、
このアルバムの追い風になることだろう。

 

衰退する音楽業界へ一石を投じることが出来るか

 

ご存知の通り衰退している音楽業界。
売れるのはAKBとジャニーズだけというJ-POPシーンに新しい風を送り込んでくれることは間違いないだろう。

YMOのミュージックを新しい世代が新しい形、つまり「VOCALOID」という技術を通して聴くということに、
今後の音楽業界が生き残っていくための、ひとつのあり方を見つけることが出来るのではないだろうか。

初回生産限定版では、初音ミクのねんどろいど(フィギュア)も特典として付いてくるようだ。
このあたりも、初音ミク周りのターゲットの心を非常に上手に捉えているこの作品に、引き続き注目していきたい。

タイトル:『増殖気味 X≒MULTIPLIES』(仮)
アーティスト:HMOとかの中の人。(PAw Laboratory.)
発売日:2012年12月5日

※画像はU/M/A/Aサイトから転載(発売されるCDジャケットと特典のねんどろいど)

静岡出身。 静岡のサッカーチームでプロになったのは良いが2年で解雇。 特に怪我もしておらず、絶好調の状態での解雇にグゥの音も出ないまま上京。 執筆業をいそしみながら、サッカー評論やゴールデン街で飲み歩く日々。 ゴールデン街で出会う不思議な縁(漫画家、小説家、バレエダンサー、ITベンチャー)、 サッカー選手だった日々の日常、有名人の苦悩などを交えて、 ライターとして書いていこうと思っています。 よろしくお願いいたします。

Twitter: hoakingdom