人間のあごひげからビールをつくってみました

  by 香椎みるめ  Tags :  

キリンビールのホームページで紹介されている「おいしいビールができるまで」。その過程の一つである【発酵】については以下のように説明されている。

冷やした麦汁に酵母を加え、低温発酵します。

どこにでもある酵母だが、米国オレゴン州のビール醸造所は意外なモノからそれを取り出した。なんと人間のあごひげからだ。

ある日のこと。ローグエールというビール醸造所は、ホップ畑から採取したサンプルの酵母を研究所に送った。残念ながら結果はどれも不適格。失敗の気持ちを紛らわせようとしたのか、醸造所の責任者を務めるジョン・メイヤーのあごひげを切って試しに提出することに。そこからすべては始まった。

新たなサンプルを受け取った研究所のエキスパートたちは驚きを隠せなかった。ジョンのあごひげの酵母は、疑いようがないほど、ビールづくりに完璧だったからだ。ビールづくりの達人は1978年からあごひげを伸ばしているそうで、実に34年も“寝かせていた”ことになる。彼は一生ひげを剃らないかもしれない。

ローグエールのホームページでは、あのコロンブスのアメリカ大陸発見と並べて、今回の出来事を紹介している。あごひげの酵母からなるビールは製品化に向けて着々と準備中で、2013年初頭には発売予定とのこと。

画像: ジョンのあごひげを伝えるニュースのキャプチャー
http://www.youtube.com/watch?v=Y3A5-H3h-Ag

香椎みるめ: フリーのライター、英日翻訳者、校閲者の三刀流。平成生まれ。性別は秘密。ウェブマガジン「GIGAMEN」で10年、計1890本以上の記事を執筆。サッカーの観戦記から始まった物書き屋は、「Yahoo!ニュース」や「ガジェット通信」に掲載された経験も活かしつつ、今は日本市場へ参入する海外企業の皆さんとタッグを組みながら、ありとあらゆる「文字を書くお仕事」をこなす日々。

Twitter: GigaMirumeK