調理時間
炊く前5分、炊けたら40秒
材料 2人分
米 1合(山形のお米、「つや姫」の一合パックを読者の方にいただきました。ありがとうございます(・∀・))
残りものかき揚げ 1つ
おしょうゆ
薬味(あれば)
作り方
【1】
米をとぎます。お塩をひとつまみ。おまじない程度入れてください。【2】
かき揚げを、お醤油でびたびたに浸してから、お米の上に乗っけて炊きます。
【3】
炊けたら混ぜます。
【ワンポイント】
あればネギでも散らすといいでしょう。
●かき揚げの炊き込みごはんのお話
今年のはじめごろ、金沢にゆきました。
近江町市場により道して、おいしそうなノドグロや、鮮度が保たないから他の県では出回らないゲンゲなんかをじっくり眺めて楽しんでいると、ちょうど昼時です。
出向いた先はいつものお店。洋食の老舗自由軒。
ここのエビコキール(グラタン)があれば、それをつまみに昼からワインの小ボトル一本はいけます。
昔ながらの構えの厨房で、くるくる働く職人さんを眺めながらの昼酒はどんどんすすむ。
デミグラスソースライスの珍しいオムライスを頼んで、ぺろりと平らげるともう、東京に帰る気などなくなっていました。
近くの銭湯で少し酒をぬいて、塾帰りの小学生に混ざって新堅町のちくは寿司の行列に加わります。
寿司といっても、のり巻きオンリー。しかも鮮魚は扱わず、ツナとか、缶詰メインのジャンクフード寿司。
これがたまらなくおいしいんです。右手に氷結、左手にたこマヨ巻きのゴールデンコンビを摂取していると、
もう夜ごはんどきになっていました。
わたしはどうも海の幸よりも根っからごはんものが好き。
折角金沢に来たんだし、夜ぐらいは海の幸でも。と、片町の居酒屋さんでセイコガニをつまみにしながら、お話ししていると、
「僕もお米が大好きですよ」と大将がいいます。
「毎日ごはんを土鍋で炊いてるんですけどね、最近、かき揚げをぶち込んで炊いてみたんですよ。うまかったですよ」
「へぇ、かき揚げですか」
「そうそう。水分で衣がとろけて何とも言えない味になるんだよね。ハマっちゃってますよ」
もともと、揚げ物をお弁当に入れてしんなりさせて食べるのが大好きだったわたし。
帰京して、その日の夜にさっそくやってみました。
びたびたにお醤油をつけて、お米に乗っけて炊いてみると。部屋中にいい匂いが漂ってきます。
そして、衣がほんとにチーズみたいにとろけるんです。
さくさく衣のかき揚げよりも、こちらのほうがおいしいじゃん! と目から鱗のお味でした。
でも、この春先、ハマりにハマって毎日続けて作って食べていたおかげで、太っちゃいました。
皆さんはせいぜい週に1度のお楽しみに。
●ごちそうさまでした。