氷川きよしさんの「ボヘミアン・ラプソディー」日本語バージョンに賛否わかれる

12月12日、演歌歌手の氷川きよしさんが自身のクリスマスコンサート「氷川きよしスペシャルコンサート2019~きよしこの夜 Vol.19~」で世界的ロックバンドQueenの「ボヘミアン・ラプソディ」日本語バージョンを初披露した。

本作はQueen側の認可を受けた初の正式な日本語バージョン。訳詞は作詞家、音楽評論家でQueenのメンバー達とも交流のある湯川れい子さんが、編曲は元SMOKY MEDICINEで作・編曲家、プロデューサーとして数々のヒット曲を手がけてきた佐藤準さんがそれぞれ担当。原作の趣旨に沿いつつもやや直球ぎみでポップかつユニークな解釈がなされている。

「氷川きよし 『ボヘミアン・ラプソディ』日本語カバーを熱唱!」(YouTube/FNN.jpプライムオンライン)
https://www.youtube.com/watch?v=MLotch27YlI

氷川さんが「ボヘミアン・ラプソディ」を熱唱する模様は数々のメディアでも紹介され、TwitterなどSNS上では大きな反響が起こっている。

https://twitter.com/yukawareiko/status/1205131371032670208?s=19

「ボヘミアンラプソディを歌う氷川きよしさん。何より嬉しいのはQueenサイドから初めて日本語訳詞で歌う許可を貰えたこと。湯川れい子さんの訳詞も興味深いな。」

「今日は氷川きよしさんのコンサートにお招き頂き、母と一緒に出掛けました。
軽い気持ちでいたら不意打ちを食らったぁぁあ 泣いてしまったぁぁ〜!!
氷川さんが『ボヘミアンラプソディ』をっ!!
なんだろう…心を打たれた。いや、撃ち抜かれた…。これはフレディ・マーキュリーもきっと納得の歌声」

「氷川きよしが歌うことには期待出来るが、ボヘミアン・ラプソディに日本語は合わんだろう~! 日本語カバーがしっくりくる曲とそうでない曲は絶対ある。」

「氷川きよし、クイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』を日本語カバー
確かにあの『何でもあり』な曲を日本で歌いこなせるのは
演歌もロックもお手の物なキヨたんが筆頭格かも
加えて『フレディはフレディというジャンル』的なクロスオーバー感も日本じゃキヨンセが筆頭格…」

「ボヘミアン・ラプソディを日本語で歌うのは、氷川きよしはフレディを借りて自分を表現したいだけで、フレディに対して本当に尊敬してるようには思えない。42歳でアイドルなのか演歌歌手なのかよく分からないことをして葛藤していて、都合良く自分を出せそうなフレディを利用してるようにしか見えない。」

「氷川きよしの、クイーンのボヘミアンラプソディ、なんかめちゃくちゃ笑た。」

「カバーはオリジナルと違うことばかりが気になって好きになれないことが多いんだが、ちゃんとしてたと思う!ペンライトも消えシーンとした客席で、私も前半はただただ凝視して耳をこらしたけど」

熱心なQueenファンや洋楽ファンを中心に反発も見られたが、氷川さんのバージョンを支持するという意見がそれを上回っているようだ。

筆者としては氷川さん特有のポップ演歌的な発声とリズムの取り方に音楽的な好き嫌いが分かれることは予想していたが、“コピー”ではなく“カバー”であることを考えれば十分なクオリティーに達した楽曲ではないかと考えている。

これまで本業の演歌以外にもさまざまなジャンルの音楽に挑戦してきた氷川さん。今後の活躍にも期待したい。

※画像はInstagram(リンク)から引用しました。

中将タカノリ

■シンガーソングライター、音楽・芸能評論家 ■奈良県奈良市出身 ■1984年3月8日生まれ ■関西学院大学文学部日本文学科中退 2005年、加賀テツヤ(ザ・リンド&リンダース)の薦めで芸能活動をスタート。 歌謡曲をフィーチャーした音楽性が注目され数々の楽曲提供、音楽プロデュースを手がける。代表曲に「雨にうたれて」、「女ごころ」(小林真に提供)など。 2012年からは音楽評論家としても活動。さまざまなメディアを通じて音楽、芸能について紹介、解説している。

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