警備の現場では顔認証、虹彩認証、歩行動作認証などによって個人を識別する装置の導入が進んでいるが、米国防総省(ペンタゴン)は、さらに一歩進んだ個人識別装置を開発中らしい。
『ジェットソン』と呼ばれるその装置の試作品は、ISなどのテロ組織を相手にしている特殊部隊からの要請に基づいて開発された。
原理としては、人間の心臓の鼓動パターンが人によって異なることを利用したもので、風力発電タービンの異常な振動を離れたところから検知するために既に使われているレーザー・センサーを改良し、4本の目には見えないレーザーを目標に照射し続けるためのジンバルを追加した。
試作品では、良好な結果を得るためには対象人物をレーザーで約30秒間補足し続ける必要があり、座っているか立っている場合のみ有効。国防総省の対テロ戦闘支援任務の職員によると、現在の検知距離は200メートルだが、レーザーを改良すればさらに長距離からの検知も可能で、「宇宙からもできるとは言わないが、より長距離でも可能だ」という。また、厚手のコートでもなければ、服を着ていても検知できるそうだ。
心臓認証の利点としては、より遠距離からの識別が可能なことと、顔認証や歩行動作認証などと異なり、心臓の鼓動パターンは変装や偽装が困難なため、より高い識別制度が期待できることが挙げられる。心臓認証は顔認証よりはるかに堅牢で安定しており、98%以上の精度を達成できると見積もる研究者もいる。また、将来的には接触なしの心電図検査にも応用が期待できるという。
画像とソース引用:『technologyreview.com』より
https://www.technologyreview.com/s/613891/the-pentagon-has-a-laser-that-can-identify-people-from-a-distanceby-their-heartbeat/?utm_campaign=site_visitor.unpaid.engagement&utm_medium=tr_social&utm_source=twitter[リンク]