原料資源、工業部品、ハイテク製品から衣類、食料品に至るまで、あらゆる物品に対する高額関税で中国製品を締め出そうとしているアメリカだが、今年7月4日の独立記念日は中国製の花火で祝うことになりそうだ。
7月4日の独立記念日は、アメリカ人にとってクリスマスと並ぶ大切な祝日。首都ワシントンD.C.のみならず全米各地で盛大に花火が打ち上げられ、パレード、コンサートなどのイベントも開かれて祝賀ムードに包まれる。街に星条旗があふれ愛国心を表明する人の多くなる1日だが、この日全米で消費される花火のほとんどは、今まさに貿易戦争中の中国から来るものだという。
「独立記念日用のお祝いの花火は5月中旬までにすべて中国の港を出ました。今年の売上は昨年比3%のプラスです。アメリカの花火大会などで消費される打ち上げ花火と家庭用花火のおよそ95%は中国製なのです」と語るのは中国江西省にある金坪花火製造株式会社の秦会長。2018年の中国製花火のアメリカ向け輸出額は約8億ドルに上った。
アメリカはこれまでのところ中国製花火に関税を課していないが、先日公表された“リスト4”には花火も載っていた。今後、中国製花火も25%の最高率の関税に直面する恐れがある。既に秦会長は不確実性に対応するため、“一帯一路”圏を中心に販売チャネルの開拓と拡大を進めているという。
また、他の業界関係者は「高額関税が課せられたとしても、中国製花火はメキシコ、インド、スペイン、日本の競合他社の製品と比較して、品質と価格の面で圧倒的な優位性を持っています。製造業者の革新性と安全性においても優れています」「中国の花火がなければ、アメリカ人は独立記念日に打ち上げる花火がなくなるかもしれません」と自信をのぞかせる。
これまで演説などで「バイ・アメリカン」を繰り返してきて、中国に対する強硬姿勢を崩さないトランプ大統領だが、今年の7月4日には一体どんな顔で花火を見上げるのだろう。
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