起業1年目の新米社長でも出来た中国輸出ビジネスで成功するテクニックとは!

  by ゆーちゃん  Tags :  

ゆーちゃんの中国ビジネス観察日記 VOl.3

「急成長する13億人の中国巨大市場を狙え!」日本とは対照的に大きな伸びで経済成長を続ける中国で、現在も多くの日本企業がビジネスチャンスを狙って進出しますが、失敗に終わり撤退を余儀なくされるケースはあとを絶ちません。

その理由とは何か?中国ビジネスを成功させるための秘訣は本当にあるのか?
日本の美容機器や化粧品の中国輸出ビジネスで、起業1年目から数多くの取引先を開拓し成功を収めている、東京在住の中国人経営者、李艶(リエン)さんにお話を伺いました。

筆者「数多くの日本企業が、中国国内で販路の開拓に頭を悩ませる中、起業1年目ながら、次々と新規の取引先を開拓してきた李艶さんは、一体どのような手法を用いてきたのですか?」

李艶「私が新規の顧客を開拓するために行っている主な方法は2つです。1つは、ビューティーワールド ジャパン等の総合ビューティ見本市に必ずと言っていいほど参加していることです。このような大規模展示会には、中国から沢山のバイヤーや美容系経営者が見学のために来日します。そういう方々と名刺・連絡先を交換し、色々な交流をすることは自身の販路を開拓する上で大きなプラスになります。」

筆者「そんなに沢山の中国人が展示会のためだけに来日するものなのでしょうか?」

李艶「もちろんです。今、中国では、日本の美容機器、化粧品が大変な人気です。ですから、ビューティーワールド ジャパンのような大規模なビューティ見本市には、多くの中国人経営者がビジネスチャンスを狙って訪れます。」

筆者「なるほど、ちなみにもう一つはどんな方法なのですか?」

李艶「もう一つの方法ですが、私は定期的に日本美容協会に所属する日本人の一流講師の方々と、中国各地で美容サロンの経営者向けに美容研修を行っています。最近では、ソシエ・ワールドの元社長だった方を講師としてお招きし、中国国内で講義を行い大変な反響を呼びました。このようなセミナーに積極的に参加する中国人経営者の方々は、常に日本の良質な商品を求めていらっしゃいますので、セミナーの主催者として、彼らと信頼関係を築くことで、私のお勧めする商品などをご購入いただいたりしています。」

筆者「そうなんですね!中国の方々は日本の商品だと、何でも買ってくれるというイメージが先行しがちですが、実際のところはどうなんでしょうか?」

李艶「実際には、全然そんなことはありませんし、中国ビジネスをやる上で非常に危険な考え方だと思います。例えば、私のお客様で言えば、日本語を話せない方でも、私がお勧めする商品が”RED(小紅書と呼ばれる中国の若い女性を中心に広く普及しているECアプリ)で紹介がされているか必ずチェックします。情報が見つからない場合は、私がどんなにお勧めしても購入はしません。」

筆者「なるほど、そうすると、化粧品メーカーや理美容機器メーカーが中国市場進出を狙う場合、まずはREDなどから、しっかりと下地作りを始めて販売していくことが必要だということですね。」

李艶「もちろんそうです。ただ、最近はREDで情報掲載されていても、日本の本国である程度販売実績が伴わないと、中国の消費者たちは購入しなくなってきていますので注意が必要です。」

筆者「聞けば聞くほど、中国市場攻略は簡単じゃないなと思えてきました。」

李艶「よく、知り合いの日本人の方と中国ビジネスの話をすると、大したリサーチもせずに、”中国人って何でも買うんでしょ?ビジネスチャンスが大きいね!”と仰られるのですが、正直そういう方ほど失敗されるケースがあとを絶ちません。」

筆者「本当にありがちですね。」

李艶「はい、それ以外にも、中国は地域ごとの消費者の考え方も、それに対する販売方法も大きく異なります。ですので、極論を言えば、やはり日本人の方が中国ビジネスをするなら、その地域のビジネスのやり方を心得ている中国人と一緒に取り組んだ方が、成功の確率は確実に上がると思います。」

筆者「郷に入っては郷に従えということですね。ちなみに、今後も中国市場において、日本の商品のニーズは高まりそうですか?」

李艶「ビジネスチャンスは大いにあると思います。中国は空気も悪く、食の安全に不信感を抱いている消費者層が数多くいます。今、中国は、そのような都市部の若い世代を中心に健康志向の人たちが増えてきていて、アンチエイジングや、健康のためのサプリメントが飛ぶように売れています。また、最近では、彼ら自身が購入した後に、家族たちにも使用を勧めている傾向が見られています。」

筆者「本日は貴重な経験談をお聞かせいただきありがとうございました。」

※写真はすべて記者撮影

ゆーちゃん

99年より、大好きだった三国志に触発され中国留学を決意。数年の北京生活を経て、中国という国の魅力にドハマりする。自身が代表を勤める『一般社団法人Japanese & Mandarin Union-JMU』は、日本最大級のミス中国語コンテスト『ミス・マンダリン』などの大型イベントを運営する首都圏最大の中国語コミュニティの1つとなっている。

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