京都府産の食材がいっぱい!「京のおもてなし -2019・早春-」は京都と東京118店舗で開催中

  by 古川 智規  Tags :  

京都府が実施している京都府産の食材をふんだんに使用した「京のおもてなし -2019・早春-」が京都と東京の118店舗(東京23区内では11店舗)で2月28日まで開催されている。
その一例を報道関係者向けに凝縮して公開した試食会を取材したのでレポートする。
訪れたのは二子玉川駅直結の玉川高島屋S・C南館11階にある「だん熊北店 二子玉川店」だ。

京都の食材や食べ物といえば、京野菜に湯豆腐、千枚漬けに八つ橋。そして薄味くらいしか思い浮かばないのではないだろうか。
確かにそれらも有名ではあるが、京都府全体としてみた場合、畜産物もあるし海産物もある。1300年の歴史があるので当然といえば当然なのだが、食材本来の味を引き出し、あるいは薄味に限らないものもあるので紹介したい。

「九条ねぎ」や「聖護院だいこん(かぶ)」、「京にんじん(金時にんじん)」等は京野菜としておなじみだが、食用菜の花である「花菜」も歯ごたえと風味が素晴らしい季節ものなのでおススメだ。
エビに似ている形と縞模様が特徴的な「えびいも」はサトイモの一種だが、その栽培過程が非常に手の込んだものであり、一般的なサトイモよりもぎっしり詰まったしっかり感が歯ごたえにも舌ざわりにも届く。

一方、畜産物に目を移してみると、意外に思われるかもしれないがブランド和牛やブランド豚、地鶏もあり、試食した京地鶏は地鶏にありがちな硬さはなく味わい深い柔らかな鶏肉だった。
また畜産ではなく最近話題のジビエ(フランス語で狩猟肉)についても適切に処理された安全なものを提供する店舗があるので探していただきたい。

京都府は日本海側で福井県や兵庫県と接する。つまり海産物も豊富なのである。この地方の日本海側といえばカニが有名ではあるが、それだけではない。「アオリイカ」、「黒アワビ」、「鰆(さわら)」等も上質なものがとれる。鰆は冬は深層に春になると表層に出てくるため、その文字の通り春を告げるサバ科の出世魚である。2016年の統計によると京都府は福井県、石川県に次いで漁獲量で第3位である。
大きなものは刺身や炙り、西京焼きも有名だが、しめて押し寿しにもでき用途が広い。小さいものについては脂が少ないのでそのまま食用にするのではなく、節にして出汁を取ることができこれでお吸い物にしたものをいただいた。
もちろん京都では宇治のお茶や丹波の栗も有名なので、写真のようなスイーツもできてしまう。

京都は歴史的な建造物や風光明媚な場所も多く観光地としては申し分ないが、京料理というとそのイメージから優先順位が低くなることもまた事実である。しかし、農産物、畜産物、水産物と総合的に見れば決して薄味なだけではなく味わい深いものが多い。また京都府となると広大なのでお好みの食材を目的に設定すればきっと満足ができる旅になるだろう。
京都まで行けなくても、この時期であれば東京都内で楽しむこともできるので春の行楽シーズンの下調べとして食べ歩いてみてはいかがだろうか。

※参考サイト
「京のおもてなし—2019・早春—」
http://kenko-kyoyasai.jp/omotenashi/ [リンク]

※写真はすべて記者撮影

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