少し気が早いが、1月22日はカレーライスの日らしい。
カレー業界がカレー普及のために決めた記念日ではなく、今から30年前の1982年のこの日から日本全国の学校給食でカレーが出されたのがその由来という。記者が子供のころにようやく米飯給食が開始され、それまではカレーが出ることはあってもソフト麺にカレーのカレーうどんだったので、カレーライスが給食に登場して30年が経過したのかと思うと隔世の感がある。
さて、家庭のカレーにそれぞれの味があるようにレトルトカレーにも個性がある。今回は高級志向から個性的なものまで、いくつかのレトルトカレーを集めてみたので、たかがカレーとは思わずに給食でカレーが出たときの感動を思い出して（若い方には当たり前だったのでそうでもないかもしれないが）チャレンジしていただきたい。
なお、今回は実食レポートを360度VRで収録したので合わせてご覧いただければ幸いである。この動画は空間音声収録をしているのでイヤホンで使用すると3Dで聴くことができる。
リーガロイヤルホテル 欧風ビーフカレー
ホテルレストランのカレーをレトルトにした本品は万人に受け入れられる万能カレーだろう。大人も子供も大好きなカレーライスとはこのことを言うのだろうという模範品のような味付けだ。
リーガロイヤルホテルのシェフが手掛けたレトルトカレーで、さほど辛くはなくそれがゆえに素材のうまみが凝縮されている感がある。レトルトカレーにしては肉のかたまりが大きく多く入っているのもさすがである。通販サイトのほか、全国のリーガロイヤルホテルで購入可能。
アサヒテング ビーフジャーキーカレー
日本が誇るテングブランドのビーフジャーキーをカレーの具に使用したちょっと変わったカレーだ。ビーフジャーキーはご存じのとおり脂身がほとんど含まれていない赤味の肉を使用している。そしてスパイスやしょうゆで味付けされたビーフジャーキーは肉のうまみが凝縮されてるのもビールのお供にされる方にはこれまた常識。そのビーフジャーキーの製造過程で出た切れ端を細切りにしてカレーの具にしているので食材の全利用と美味しさを両立させたカレーだと言えよう。
肉のかたまりが入っているわけではないので、味は食べた瞬間の歯ごたえはあまりない。しかし後味で口に残っているビーフジャーキーをかむとそこから出る味わいは、おなじみのあの濃厚なジャーキーという二度おいしい仕組み。カレーに浸っていることにより特有の硬さやパサつきはないのでその点でもベストマッチと言える。
フラガールカレー 2品
フラガールといってもハワイの名産品というわけではない。ここでいうハワイとは福島県いわき市にあるスパリゾートハワイアンズの南国気分が味わえるカレーである。残念ながら記者はまだハワイにもスパリゾートハワイアンズにも行ったことがないが、同リゾートが非常に心地よい滞在施設であることはよく知っているつもりだ。
写真左側の「ビーフ味」は辛口の定義だが食べた途端に辛さが充満するという類の辛さではない。じっくりと後から効いてくる辛さで、これぞまさしく南国スパイスの効き方なのだろう。そしてペーストかと思わせる濃厚さも特徴。
そして写真右側が中辛の「ココナッツチキン味」だ。こちらはよく味わうとパインアップルの酸味と味が確実にわかるもので、カレーに隠し味ではなく、表の味としてパインアップルを出せたのは同リゾートの総料理長がフランスの三ツ星レストランで修業してきたという腕と発想のなせる技なのだろう。
タイカレー 2品
現在ではその人気もあり多くのタイカレーが販売されている。しかしこれは少し違う。堂々のメイドインタイランド。
日本の総合食品メーカーであるヤマモリが現地の工場で現地の食材を使用して製造した本物。それゆえその味は強烈に辛い。タイに行ったことのある方やタイファンの方はご存じだろうが、タイ料理は全般的に辛い。それも中途半端なものではなく強烈に辛い。記者がタイに行った時にはあまりの辛さに怖くて焼き飯（カオパッ）ばかり食べていたくらいだ。パックに明記されている「Made in Thailand」の文字を見てひるんだ記者だが食べなくてはレポートができない。
写真左側の「タイカレー グリーン」は文字通り青唐辛子がベースとなるチキンカレーだ。タイカレーの特徴はスープカレーのようなサラサラしたものなのだが、粘性があろうとなかろうと辛いものは辛い。そしてパクチーをはじめとする香草やスパイスがこれでもかというほど煮込んだスープだが、ココナッツミルクが全体の味をまろやかに包み込んでいる。しつこいようだがそれでも辛い。
写真右側の容器に入っている「タイカレー ブリック」は見た目通りさらに辛い。ブリックは唐辛子の意味で唐辛子に限らず黒コショウ等のスパイスを刺激的という形容を通り越すほど詰め込んだ脳天直撃の辛さ。記者は食べた翌日に記事を書いているが、それでもその辛さを思い出しただけで汗をかいているほどだ。
いずれにせよ、辛さに自信のある方には病みつきになることは間違いないだろう。
では、実食の映像を360度VR空間音声動画でご覧いただこう。
YouTubeアプリを使用してジャイロセンサーが搭載されたスマホであればVRボタンが出るのでVRゴーグルとイヤホンを使用してご覧いただくと3D映像と3D音声でご覧いただける。ブラウザの場合は画面をグリグリしていただくと全天球を見ることができる。
■【360度VR空間音声動画】1月22日はカレーライスの日なのでレトルトカレーを集めてみた
https://youtu.be/DhYabgeeeEU
これから年末年始の料理がお待ちかねだとは思うが、正月気分が一掃されたころの「カレーライスの日」を覚えていただき、普段とは少し違うお手軽なレトルトカレーでお気に入りを見つけてみてはいかがだろうか。
※写真および動画はすべて記者撮影・収録
