ニッポンの工場で働く人たちが、よりファッショナブルに、より機能的に進化している―――。
そんなトレンドを感じたのが、ミルボンの記者発表会。
ミルボンといえば、「ミルボン」「ジェミールフラン」「オージュア」「エルジューダ」「オルディーブ」といった美容室向けヘア化粧品ブランド展開を思い出す。
この美容ブランド“ミルボン”で働く社員がこう思い始めたという。
「工場に出張したとき、その全体をみわたすと、『美容』に取り組む会社のわりには作業服がそれらしくないと感じた」
「月に1~2回の出張時だけでも、作業服をあまり着たいと思わなかった」
「会社の営業部門は、美容師やヘアアーティストなどと接する最前線にいるから美意識は高いけど、生産部門は作業最優先のためか、そこに美意識が感じられなかった」
そんな社員の声を反映し、ミルボンは新しいアクションを起こす。作業服を、よりスタイリッシュに、より機能的に、よりモチベーションがあがるものに、だ。
工場のなかから、もっとスタイリッシュに
―――で、その記者発表会。
ミルボンは11月12日、同社ゆめが丘工場(三重県伊賀市)で働く人たち向けの新デザインワークウェアを発表。
この記者発表会には、ミルボン 佐藤龍二 代表取締役社長、同社デザインワークウェアプロジェクト発案者で生産本部生産技術部技術開発グループID開発 梅村究サブマネージャー、京都市立芸術大学 滝口洋子教授・デザイン専攻修士課程1回生、糸編 宮浦晋哉 代表らが出席。
新デザインワークウェアを導入した経緯や今後のビジョンを語ってくれた。
同社は今回、社内でコーポレートブランディングにむけた企画募集を実施し、工場で働く191名(男性86名+女性105名)を対象にした、新たなデザインワークウェアを開発することを決めた。
そして、自社工場の作業服を刷新する「デザインワークウェアプロジェクト」に、京都市立芸術大学のデザイン専攻修士課程1回生や、職人や繊維産地に精通する糸編らが参画。
産学連携で開発した新デザインワークウェアについてミルボンは、「スタイリッシュでモチベーションもアップするデザイン、ミルボンのコーポレートカラーが入ったシックなカラー、作業しやすいストレッチ素材、スマートフォンが入るサイズなどポケットのサイズや位置、数にもこだわった機能性と、従来の作業着から刷新したモデルになった」と。
―――こうした動き、美容系メーカー以外でも波及する気配。自動車や鉄鋼、エネルギーなど、分野を超えて、スタイリッシュでアガるユニフォームが、もっと広まるといいかも。