『世界のナベアツ 』が約10年ぶりにあのネタを解禁!現代の子供たちに伝説のアホ芸はウケるのか検証

8月17日、『金曜★ロンドンハーツ』(テレビ朝日)で落語家の桂三度さんが約10年ぶりに“世界のナベアツ”として「3の倍数と3が付く数字のときだけアホになる」ネタを披露した。

今回の放送は“イマ旬芸人代表”と“チョイ前芸人代表”が100人の小学校1、2年生を前にどちらがウケるか競う『子供に大ウケ-1グランプリ団体戦』

千鳥、ひょっこりはん、野性爆弾くっきー&ガリットチュウ福島、チョコレートプラネットといった今が旬の面々と、桂三度さん(世界のナベアツ)、平野ノラ、トレンディエンジェル、サンシャイン池崎といった若干今さら感のある面々が仕込みのきかない子供たちにネタをジャッジされるという残酷な内容だ。

現在の子供たちに一世を風靡したあのアホ芸は通用するのだろうかと筆者はドキドキしながらテレビ画面を見守った。

三度さんは

「世界のナベアツでーす」

と勢いよく登場したが会場は静まりかえったままで「だれ?」の嵐。

気を取り直して1から40まで数え上げ、3の倍数でアホになる往年のネタを披露し、一部の子供にジワジワときていた感はあったものの、結局全体的な大ウケとはならず、投票による得点も51点と寂しい結果に終わってしまった。

終了後、子供たちからは

「3回数えたらアホになるところが面白い」

「どこが面白いのか全然わかりませんでした」

「1からずっと面白くしてれば……」

などまさにその通りなものから、そもそも3の倍数という概念を理解していないものまで様々な感想が集まっていた。

筆者が見る限り三度さんのパフォーマンスに衰えは感じなかった。むしろ懐かしさと健在ぶりに胸が熱くなったものだ。

一般の視聴者もおおむねそう感じていたようで、Twitter上では

「世界のナベアツの3の倍数でアホになるやつ久しぶりに見たら爆笑した。30から39までのアホピークで死ぬほど笑うから見て」

「ナベアツのネタは小学1,2年には分かんねえだろw」

「世界のナベアツが娘にバカウケだった。かけ算がわかると面白いらしい。」

「小さい頃、倍数の意味がわからなかったからナベアツがなんで6でアホになるかわからなかった」

「ロンハーの録画見てるけどナベアツ久しぶりすぎて泣きそう」

など好意的に懐かしんだり、そもそも小学校低学年の子供にウケるネタではないことを指摘する数多くのツイートが見られた。

ちなみに三度さん以外の出演者の得点は以下の通り。

【チョイ前芸人代表】
チョコレートプラネット62点
ひょっこりはん83点
野性爆弾くっきー&ガリットチュウ福島33点
千鳥61点

【イマ旬芸人代表】
トレンディエンジェル60点
平野ノラ79点
サンシャイン池崎77点

トータル得点ではチョイ前芸人代表の勝利だった。

ひょっこりはんもいいのかもしれないが、筆者としてはプライドを捨ててこの場に出てくれた三度さんや“白塗り浜田夫妻”のいでたちでひたすら『WOW WAR TONIGHT~時には​起こせよムーヴメント~』を歌うなど、子供に媚びない芸を披露した野性爆弾くっきー&ガリットチュウ福島に大きな感動をおぼえた。

子供ウケのみを芸の指標にしてはならない。

単にバラエティー番組でよく見る芸人がウケるわけではないという点は興味深かったが、結局は内容よりアクションやルックスの見やすさが決め手になるところ

「子供相手だとこんなもんだろうな」

と感じてしまった企画だった。

※画像はロンドンハーツ公式Twitterから引用しました
https://twitter.com/londonhearts_sp

中将タカノリ

■シンガーソングライター、音楽・芸能評論家 ■奈良県奈良市出身 ■1984年3月8日生まれ ■関西学院大学文学部日本文学科中退 2005年、加賀テツヤ(ザ・リンド&リンダース)の薦めで芸能活動をスタート。 歌謡曲をフィーチャーした音楽性が注目され数々の楽曲提供、音楽プロデュースを手がける。代表曲に「雨にうたれて」、「女ごころ」(小林真に提供)など。 2012年からは音楽評論家としても活動。さまざまなメディアを通じて音楽、芸能について紹介、解説している。

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