「ムーンライト号」が行ってきた取り組みは夜行高速バスの標準スタイルに
西日本鉄道(西鉄)が、福岡と関西を結んでいる夜行高速バス「ムーンライト号」について、2017年3月31日(金)に出発する便をもって運行を休止するそうです。
「ムーンライト号」は1983年(昭和58年)3月に西鉄と阪急バスで共同運行を開始し(その後、共同運行先は阪急観光バスに)、1986年に導入された1人掛け3列独立シート車は、テレビ番組『水曜どうでしょう』で「東日本の女王」と称された「ノクターン号」など他社の夜行高速バスも追従。起終点となる地区に拠点がある事業者との共同運行などと合わせて、「ムーンライト号」が行ってきた幾多の運行スタイルは、現在は夜行高速バスの標準になっていると言ってもいいくらい、他のバス会社も採用しています。
ですが、近年は格安航空会社(LCC)や格安で高速バスの運行を行う事業者が登場したことにより収支が悪化。改善を目指し各種の施策を行ったものの、今回の運行休止になったとのことです。
「はかた号」は人気を継続
一方、同じく『水曜どうでしょう』で「キング・オブ・深夜バス」と称された福岡・北九州と東京を結ぶ「はかた号」については、好調ゆえ運行休止の予定は今のところないそうです。もしかしたら、乗客が夜行高速バスに求めていたものが、「ムーンライト号」と「はかた号」では違っていたのかもしれません。
(画像はいらすとやより)