求人情報などを取り扱うリクルートジョブズが発表した『2016年1月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査』によると、バイトやパートの時給が引き続き上昇傾向にあることが分かった。
3か月連続の増加率2%超え
発表によると、三大都市圏(首都圏・東海・関西)の平均募集時給は978円(前年同月比+19円)。
三大都市圏の平均募集時給が前年同月比でプラスとなっているのは、2013年7月以来の31か月連続。
前年同月比の増加率で1%超えは2015年1月以来の13か月連続。さらに2%超えは昨年11月からの3か月連続と、増加率も伸びる傾向にある。
個別で見ても、首都圏は1018円(同+21円)、東海圏は920円(同+17円)、関西圏は942円(同+21円)と、いずれも高い水準が続いている。
上がり続けた2015年
以前の発表から抜粋した2013年1月~2014年12月の平均募集時給がこちら。赤い棒が平均時給、青い折れ線が前年同月比の増加率。
金額こそ異なるものの、同じような動きを示しているのが分かるはず。
そして2015年1月~2016年1月がこちら。
2013年や2014年と異なり、2015年は概ね上昇した。
クリスマスや年末の繁忙期を含む12月から、年を超えた1月に下落するのは例年のことながら、2016年1月は2015年10月よりも高い数字だ。
最低賃金改定もあり、この水準(977~978円)から大きく下落するのは考えにくい。
今年はどうなる?
過去3年間の1月と12月、それを比較した増加額(率)がこちら。
2013年:944円(1月)、959円(12月)、+15円(+1.6%)
2014年:948円(1月)、966円(12月)、+18円(+1.9%)
2015年:959円(1月)、986円(12月)、+27円(+2.8%)
仮に2016年が2015年並みに上昇すると、2016年1月の978円から、12月には1000円の大台に乗る可能性もありそうだ。
昨年10月、東京都の最低時給が907円に改定されたため、都内のバイト募集では1000円スタートのところも多い。
一方で人件費負担が厳しいのか、最低時給ギリギリで募集をかけているところもある。雇う側も働く側も判断の難しい年になりそうだ。
※参考 リクルートジョブズ「2016年1月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査」
http://www.recruitjobs.co.jp/info/pr20160218_353.html
※トップ写真は著者撮影
グラフはリクルートジョブズ発表からのスクリーンショット